教えて、結び方 2 (ページ18)

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環ちゃんの優しさに再度触れ、友達っていいななんて呑気なことを考えていたら北川くんと織山くんが来た

拓実「久しぶり！」

環「たくみん！お久！」

「………織山くん」

織山「うん、分かんないけど聞けたっぽいね」

海の日から地味にメールが続いてる織山くんには

"30日の日に長瀬くんから話聞くね"と伝えてあった

その優しい穏やかな表情を久しぶりに見て、胸がギュッとなった

拓実「聞けたって、？」

環「あぁ、まあこれはその」

織山「拓実にはナイショ笑」

拓実「うわ～～～織山め笑」

「織山くん、ちょっと話そ！」

織山「何か目腫れてるし、良くなかったの？」

渡り廊下の端っこで、窓際に腕を乗せながら2人して外を眺める

「うーんそれがね、話ちゃんと聞けて、長瀬くんのこと知れて、理解もできて、好きってことに変わりはないんだけどね」

ふぅ、と息を吐き

告白、しちゃったの、と言った

シーンと効果音が聞こえて来そうな程の沈黙の時間に焦る

織山「えっ？それだけ？」

「えっ？それだけ？ってそれだけ！？」

織山「ああ、嫌われるかも振られるかも、ってか」

「うんドンピシャだそれさっきまで私環ちゃんに言ってた」

織山「長瀬はどんなリアクションしてんの？」

そう聞かれ1番最近の長瀬くんからのメールを織山くんに見せる

織山「っ～そっかあ」

「えぇなにそのリアクション」

目を瞑ってじっと硬直した織山くんは、10秒くらい経ったら目を開けて

織山「俺佐々木は大丈夫だと思うよ」

そう言って優しい顔をして笑った

織山「長瀬は優しいし、佐々木も優しいし、俺根拠の無い自信持つことあんま無いけど、これだけは大丈夫だって言える」

頑張ったけど、あと1歩頑張れ

ああ、まただ

私はやっぱり人に恵まれているなあ

織山くんの頑張れって、やっぱり何だか頑張れる

「織山くんもすごい優しいね、もしかして下に妹か弟いる？」

織山「何でそうなんの笑、まあ弟いるけど」

「やっぱり！」

織山「何で？」

「長瀬くんも弟いるから」

織山「単純思考かよ、笑、佐々木は？」

「私？私は一人っ子」

織山「何だそれ笑」

じゃー優しい人は妹か弟いる説立証なしな、笑、って

穏やかに笑って私の頭をポンってした織山くんに少しときめいた

私、また頑張れる気がする

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