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拓実「あれ、望月さんと佐々木さん？」
冷やし中華も食べ終わり、どうする？海の方行く？なんて言っていた時、聞き覚えのある声で話しかけられた
環「お、たくみんじゃん！」
「た、たくみん？」
環ちゃんって北川くんのことたくみんって呼んでたの？初耳で驚く
拓実「2人も海来てたんだ」
そう言ってニコって笑った北川くんの隣には、同じクラスで北川くんといつも一緒にいる織山くんがいた
日差しがちょうど顔にクリーンヒットしている織山くんは、眉間に皺を寄せていた
とても眩しそう、不憫だ
視線を下に戻すとビックリ
2人は水着を着ていて、まあ、所謂上裸というもので
腹筋バキバキな織山くんと、胸板が厚くて腕の筋肉がモリモリな北川くん、という
普段の姿からは想像出来ないギャップを見てしまった
環「ちょっと待って？」
環ちゃんに後ろを向かされて小声で話しかけられる
環「たくみんと織山くんってあんなに筋肉あったの？」
「いや知らないよ、私もビックリしたけど」
環「私実はさ、夏休み中にテレビで筋肉特集見てから筋肉フェチになりそうでさ」
「え今度は筋肉？」
環「たくみん、どストライクなんですけど」
「はぁ……」
拓実「良かったらさ、みんなでかき氷食べたない？」
環「食べる！」
「えっ」
織山「ねえ拓実、俺今かき氷の気分じゃないから3人で食べてていいよ」
拓実「そうなの？」
織山「うん、あとここ海の家の割に暑すぎるからあっちの方で涼んでてもいい？」
拓実「分かった、いいよ」
ほう、織山くんは随分マイペースだ
素直だな、見ていて清々しい
「待って、ごめんなさい私もあんまりかき氷の気分じゃない」
環「えっ？マジで？」
そうだ、いいこと思い付いちゃった
環ちゃん北川くんと2人きりになっちゃっえば？と、小声で耳打ちしたら見事に顔が真っ赤になった
環「じゃ、じゃあ」
流れで環ちゃんの背中を押した私だけど、あれ、私どうしよう
かき氷食べなくても同じ机にいれば良かった？いやいやそれじゃ環ちゃんと北川くん2人きりになれないじゃん
織山「じゃあ、佐々木もこっち来る？」
「……えっ」
北川「そうだね、織山佐々木さんのことよろしくね」
「え……」
私今から入学してから1度も話したことがない織山くんと2人きりになってしまうらしい
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作者名：na | 作成日時：2022年5月21日 18時
