教えて、結び方 (ページ45)

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夏祭りの日から一週間が経った

あの日、"佐々木さんさっきは本当にごめん"と来た長瀬くんからのメールを未だに未読スルーしている

ごめんって何が？深田先輩に好きな人がいたこと言ってなかったこと？それとも私の手を振り払ったこと？

ずっとずっと、長瀬くんのあの苦しそうな表情が頭から離れない

生きる気力がなくなったかのようにダラダラ過ごす私に、初めのうちはとやかく言っていたお母さんももう諦めたみたいだ

苦しくて、暑くて、ベッドから動きたくない

恋って、こういう風に人をダメにするものでもあるんだな

ドンドンドンドンっ

バンッ！

階段をとんでもない足音で登ってくる音がして、驚く暇もなくドアが開いた

「…環ちゃん！？」

環「どうせダラダラしてると思ったよ、A、行くよ」

「えっ……どこに？」

環「海！！！」

理解する前にはいこれ着てっと水着を放り投げられて、されるがままに海の準備をしている

いや、ちょっと待って待って

「環ちゃん！私海行く気力ない！全然楽しめない！」

環「っうるさいなぁ！いつまでもウジウジメソメソしてて何の意味があんの！少しは外に出て！ちょっとだけでもいいから気分転換をする！いい！？分かった！？」

「……ハッハイッ！」

環ちゃんの圧に見事に負けた私は、海へ行くには似合わなすぎるほどのローテンションのまま海へ行くことになった

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