教えて、結び方 (ページ44)

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「じゃあ、深田先輩先に皆の所に戻っててください！」

深田「えぇ！？いやいやなんで笑」

「実はさっき、私の幼なじみもお祭り来てたみたいで、それこそ1年くらい会ってないんです、せっかくだからちょっと顔合わせたいなあって」

深田「あぁそゆこと笑」

「だから、先に戻っててください！環ちゃんにも言ってあるんで大丈夫です」

深田「ん、分かった。…あーでも幼なじみ来る間は1人じゃん、大丈夫？」

「大丈夫です！笑、ご心配ありがとうございます」

深田「おけ、でもマジで気をつけてね？笑、じゃああとでね笑」

最後まで不安そうな顔をしていた深田先輩に申し訳なくなる

私はいつからこんな嘘をペラペラ言えるような人になってしまったのだろう

だけどもう、今日はみんなとワイワイなんて出来ないや

長瀬くんの顔、見れないよ

"環ちゃん本当にごめん、今日は帰ります"

きっとあの時、顔を合わせた瞬間に、

環ちゃんは私のしようとしてる事が分かっていたと思う

全部察しているうん、だった

でも、自分は本当に最悪だ

"気を付けてね"って言葉に泣きたくなった

環ちゃんの優しさが痛かった、

ごめん、ごめんね環ちゃん

今日はただ、いい思い出作りたかっただけなのに

楽しかった今日の思い出は、もしかして夢だったんじゃないかなって思う

全部全部、そう思ってしまうくらいに今が苦しくて辛い

浴衣姿で1人で泣いてる私は、きっと

周りから見たら滑稽で可笑しいだろうけど

もうそんなことはどうでも良かった

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