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長瀬「………久しぶりですね、足立先輩」
雫「え？足立先輩って笑、なんかよそよそしいね？前みたいに雫さんって下の名前で呼んでくれてもいいのに笑」
会話の中で、彼女が足立雫さんという名前だということが分かった
そして、私たちよりも先輩であることも
彼女は好奇心と高揚感溢れる瞳で長瀬くんを見ていた
だけど、長瀬くんは、
雫「なんか結星、すっかり大人っぽくなったね？」
雫さんは何かを思い出す様な素振りをしてから、懐かしいなあなんて呟いた
雫「ふふっ、どうも」
「…ぁ、ど、どうも」
雫さんにニコッと会釈をされて慌てて返す
どうしよう、全然分からない
長瀬くんと雫さんの間に感じるこの空気、一体何なの？
深田「雫！長瀬困ってんじゃん笑」
雫「え〜そんなつもりないのに笑、ごめんね？結星？」
長瀬「ん、いえ」
雫「ん〜、じゃあまたね？」
ずっと同じテンションで長瀬くんと接した雫さんはそう言うと、
竜生久しぶりだねってすぐに深田先輩の所へ行った
お祭り来てたんだって言う深田先輩の声に、めっちゃ美人っすね！って言う黒田光輝の声が聞こえる
だけど、そんな声なんてどうでも良くなるくらい
目の前にいる長瀬くんにしか気がいかない
長瀬「………っ、」
キャッキャッしている声の方を見たら、深田先輩に腕を絡ませにいっている雫さんがいて
ねえ、長瀬くん、何で、
長瀬「…ごめん佐々木さん、あ、あの人は、深田のこと好きで…！その、いや、腕今は組んでるけど、足立先輩から一方的にやってるだけだから！」
何で、何でこんな時にそんな心配してるの
ああそっか、長瀬くんは私が深田先輩を好きだと思っているからか
そんなことはどうでもいい
長瀬「…大丈夫？佐々木さん、」
「長瀬くんは、？」
何で、どうして、
「どうしてそんな苦しいって顔してるの」
大丈夫？だなんて私に声を掛けておきながら、
自分の方が苦しそうな顔をする長瀬くんの頬につい手が伸びる
長瀬「っ、ごめん」
手を退かされて、視線を逸らされた
来た時に逸らされたのとは全然違くて、
それよりもずっと苦しかった
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作者名：na | 作成日時：2022年5月21日 18時
