教えて、結び方 (ページ35)

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長瀬「佐々木さんはどれ狙ってるの？」

「えっ！」

いきなり耳元から聞こえた長瀬くんの声に耳がゾワッとなる、

て、変態か私！

「あ、あれ！私もゲーム機！」

長瀬「そうなの！？佐々木さんもゲームやるの？」

「あぁ〜う、うん！まあね、それなりに」

全くもって大嘘だ

長瀬くんにあげるため！だなんて打ち倒せる自信のない私には言えない

それ以前に、こんなの言ってしまったら告白してるも同然になるよね！？

長瀬「ん？笑、佐々木さんもしかして射的初めて？」

「え？」

長瀬「これはこっちだよ笑」

ふふっ、て口角を上げて笑う長瀬くんの腕が伸びたかと思えば、

その綺麗な手が私の銃を持つ手に触れて、距離が縮まる

ドクっドクっ

うるさいくらいになる音が、長瀬くんにバレていないかと焦る

今日は夏の中でも涼しい方で、浴衣などを着るには持って来いの気温です、と朝のニュースでのお天気お姉さんの言葉を思い出す

嘘じゃん、全然

炎天下の中にいるよりも全然暑い、溶けちゃいそうだよ

長瀬「てか、俺でごめん笑」

全然謝らないでください、むしろ最高です、いや、死にそうですけど、と思いを込めて思い切り首を横に振る

長瀬「そっか、良かった笑、じゃあ前見て、佐々木さん」

「......は、はい」

長瀬「ん、打っていいよ」

バンっ

「.........と、れた、取れた！取れたよ長瀬くん！」

長瀬「ふはっ！すげえ取れたね！すげえ佐々木さん！やったあ！」

いぇーいと両手を広げる長瀬くんに思い切りハイタッチをした

おめでとうございます、と渡されたゲーム機を、何も考えずにはいと差し出す

長瀬「え？」

「これ、良かったら貰って！いや、絶対貰ってもらわなきゃ困るかも」

長瀬「いやでも佐々木さんが打ったゲーム機じゃ」

「弟くんの手に渡った方が、多分、というか、絶対ゲーム機も喜ぶと思うの」

私、ゲーム全然出来ないから、なんて、

流暢に喋り出した私は途中で自分がかなり積極的なことをしていると気付き、恥ずかしくなって俯いた

また勢いで行動してしまった

長瀬「.........本当に？」

「っほんと！......だ、よ...」

勢い良く顔を上げたのにすぐ顔を下げたくなった

長瀬くんの顔が赤くて、

もしかして私の熱気、移った？

なんて、

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