教えて、結び方 (ページ31)

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環「えっと、中、入らないの？」

数分後、お祭りの会場に着いたというのに突然入る直前で止まり出した3人に首を傾げる私と環ちゃん

黒田「ちょっとここで人待ち〜」

渉「遅くね？」

「え、」

長瀬「あ、来た来た！」

人混みの中、その人は圧倒的なスタイルでオーラを放っていた

「............なんで、」

黒田「深田だけ俺らと逆のとこ住んでるからね、現地集合」

深緑の落ち着きのある浴衣を着た深田先輩がこちらに向かって来るのが分かる

長瀬「サプラーイズ！的な？」

「............」

長瀬「っごめん！やっぱり言っといた方が良かったか、佐々木さん喜ぶかなって思って、その、.........嫌、だった？あ〜、えっと。いやマジでごめん！」

「...ぁ、いや、ちょっとビックリ、しただけだよ」

何だ、そうか

いや、そうだよな、よく考えればそうじゃんか

長瀬くんが純粋に私のことを誘ってくれるわけないじゃんね

元々長瀬くんと私が連絡先まで交換したのは、

私と深田先輩が上手くいくように背中を押してくれるため、だけであって

深田先輩抜き、の考えなんて、持つもんじゃなかった

部活終わりに一緒に帰れたくらいで、調子に乗るんじゃなかった

長瀬「...佐々木さん？」

「...ありがとうわざわざ、長瀬くん、今日は楽しもうね！」

今出来る、精一杯の笑顔を長瀬くんに向けて、

傷付いていない振りをした

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