教えて、結び方 (ページ30)

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待ち合わせの公園に、少し早めに着いてしまった私たち

数分お喋りをしていたら、長瀬くんと渉くん、

そして黒田光輝が来た

「待っ...！！！き、きたきたきたきた待って黒田光輝もいるなんで」

環「え！？スレンダーヴァサイェガだけじゃないの！？」

長瀬「ごめん！お待たせ！」

グレーの甚平を着た長瀬くんが私の前に来た

お、おおおっはよう！だなんて、

第一声から声が上ずってしまった私の挨拶に、いつもだったらゲラゲラ笑ってるであろう長瀬くんがジッと無言で私を見ていた

うそ、やっぱりこの格好似合ってない？

私なんかが調子に乗って浴衣なんて着て髪の毛だってオシャレして、やっぱりおかしかった？

ヤバい、泣きそう、どうしよう

もう一度長瀬くんの顔を、目を見た

ん？目を見た？

よん、ご、ろく.........

プイッ、と長瀬くんが勢いよく目を逸らした

「ぇ...」

今、私長瀬くんと6秒間目合わせちゃった...

とんでもなく大胆なことをした、自分の顔が赤くなっているのが分かる

チラッと長瀬くん見ると、

うそでしょ？なんかちょっと、頬赤くない...？

黒田「え！ちょっとなになにそのしおらしい雰囲気！！」

私と長瀬くんの沈黙の間を破ったのは、真っ黒の浴衣が良く似合う黒田光輝だった

黒田「長瀬顔赤いやん笑」

渉「え、ホントじゃん」

不思議そうな顔をする臙脂色の浴衣を着たスレンダー渉くんをチラ見してから長瀬くんを見る

長瀬「ちょ黒ちゃん渉くん！！暑いだけだし！！」

............そ、そうか、そうだよね、暑いだけか

長瀬「じゃ、えっと、お祭りの方行こ！はい行くよ黒ちゃん渉くん〜！」

私の方を一切見ることなく、2人の腕を引っ張って前へずんずん歩く長瀬くん

「環ちゃ〜ん！泣、何なんなの長瀬くん...」

環「いや、長瀬くん、絶対Aのことかわいいって思ってたよ」

「.........え？ほんとに？」

環「うん、確実に可愛すぎて顔赤くなってたし目合わせらんねえって感じだった、これガチ！」

「ガチか！！！っよしゃあ！！！」

私と環ちゃんが思い切りハイタッチをしたら3人に振り向かれて、何してんのって黒田光輝に笑われた

長瀬くんの顔を見るとやっぱり目を逸らされた

意識されてるって思ってもいい、かな？

目を逸らす長瀬くんが何だかかわいく見えて、心がキュンとした

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