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何だか長瀬くんと顔を合わせるのが恥ずかしくて、
部活を知れた日から一言も話すことなく月曜日になってしまった
私の身に起きた長瀬くん関連のことは逐一環ちゃんに報告をしている
環「今日行くよね？体育館」
「.........う、うん」
環「もー！長瀬くん見かけたらそそくさと歩き出すのやめてよねえ、何か長瀬くん可哀想に見えてくるのよ！」
「いや、だって、」
環「見てみたいなあ、長瀬くんの部活してるところ」
「だぁあ〜！！！！！！！！」
環ちゃんが私の傷を深掘りしてくる！
こんなこと無意識に言っちゃった私が恥ずかしくて、
長瀬くん見ると思い出して、
いつもの倍以上に顔が赤くなるのだ
環「分かりやすくていいんじゃない？流れで深田先輩気になってるって誤解解けたり！」
「その流れってつまりは長瀬くんに顔を赤くする私＝深田先輩のことは気になっていない＝私は長瀬くんのことが好き、の流れじゃん」
環「うん」
「いやまずいよそれは！！私が！！し！！ぬ！！」
環「はいはい、でも体育館は行くからね〜」
「.........わ、私のことはもういいから、環ちゃんだって湧先輩見に行くでしょ？」
環「あぁ〜.........そのことなんだけど」
「もう飽きた！？」
環「まあ」
環ちゃんの発言についつい口から胃が出てきそうになるほど喉をかっぴらいた
中学から環ちゃんのことを知っていて、彼女が恋多き女だということは重々承知だ
だけど、湧先輩は今まで環ちゃんが好きになった人とは違うタイプだったから
これは長く続くのでは...？と思っていたのに
環「実はー！先週からチューコミで始まった新連載に出てくるバスケ王子がもう本当にカッコよくてタイプで〜！」
「...あぁ、まさかこのタイミングで2次元ね」
そう、環ちゃんは3次元にも2次元にもガチ恋するタイプの子だ
バスケのカッコ良さに目覚めたきっかけは湧先輩だけど、今はもう佐伯先輩に夢中なの！と語尾にハートを付けながらキャピキャピが止まらない環ちゃん
まあ、3次元でも2次元でも、恋する環ちゃんはやっぱりとびきり可愛いからいいか
環「だから、放課後のバスケはもうAの為だけのものなの」
「環ちゃん、」
環「好きな人の姿、見ないなんてもったいないよ！」
行くしかないっしょ！と強く叩かれた背中はとてつもなく痛かったけど、どこか優しさも感じた
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作者名：na | 作成日時：2022年5月21日 18時
