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渉「借ります。1年3組のヴァサイェガ渉です」
「は、はい.........ぇ」
バ、バサ？え、なんて？ヴァ？ちょっと本当に待って初耳です
やだ頭の中ずっと渉くんって考えてたからめちゃくちゃ五十音の最後のページ開いてたよ
渉くんってバ(ヴァ)サイェガだったの？？
「あ、えっと、バ、バサ、」
長瀬「ふっ、こっちだよ」
あたふたしながらファイルを捲っていたら突然視界に入った白くて長い、綺麗な指
な、長瀬くんの手.........
咄嗟に顔を上げてしまった
「っ、」
長瀬「バ、じゃなくて、ヴァ、こっちの方」
「...っぁ、ありがとう...ごさいます...」
長瀬「あれ、今日当番3組だよね？」
「ぁ、は、はいそう...です」
長瀬「3組って確かメガネの子じゃ」
「あ、えと、えと！私は今日代理と言いますか！その、環ちゃん今日お休みなので代わりに私がやってて！さっ、佐々木です！！！.........あっ」
............やってしまった、気が付いたら自己紹介をしてしまっていた
無駄に声張っちゃったし、聞かれてないのに名前言うとか、ヤバい、完全にヤバい人認定される、終わった.........
多分私今絶対に顔赤い、穴があったら入りたい
恥ずかしくて目をぎゅっと瞑った
長瀬「ぷっ！」
「っえ、」
長瀬「うん、分かった笑、佐々木さんね」
目の前に見えるのはくしゃっと笑う長瀬くんで、私に向かって笑う長瀬くん
佐々木さん、覚えた！って私に言ってる長瀬くん
え？何だこれ？都合のよすぎる夢？
私、長瀬くんに名前覚えられちゃった...
長瀬「佐々木さんピってやって笑」
「ぁああす、すみませんやります、えと」
ヤバい、今自分がどんな顔してるのか分からない
恥ずかしい、嬉しい、どうしよう
長瀬くんに好きってバレないように、顔どうにかしなきゃ
「き、期間...2週間です」
渉「はーい。ありがとうございます」
長瀬「あ、ちなみに俺は長瀬結星でーす！じゃあね佐々木さん！」
手をヒラヒラ〜ってさせて長瀬くんは図書室を後にした
「..............................んぅ〜〜〜知ってます！！！！」
拓実「さ、佐々木さん？」
「っ、あ、いや、ごめん何でもないです...」
こんなんキャパオーバーで死ぬってば！
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作者名：na | 作成日時：2022年5月21日 18時
