慈しい姉３

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甘「あらー。もう行かなきゃいけないみたい。」

『お気になさらないでください。』

炭「お見送りします！」

甘「いいのよ。多分深夜に発つことになるから。」

炭「いや、でも、そうですか…うーん…」

甘「Aちゃん、炭治郎君。今度また生きて会えるかわからないけど、頑張りましょうね。」

甘「あなた達は上弦の鬼と戦って生き残った。これは凄い経験よ。」

甘「実際に体感して得たものはこれ以上ない程価値がある。五年分十年分の修行に匹敵する。」

甘「今のAちゃんと炭治郎君は前よりもっとずっと強くなってる。」

甘「甘露寺蜜璃は竈門兄弟を応援してるよ〜」ニコーーーッ

炭『「ありがとうございます。」』

『でもまだまだです。私たちは宇髄さんに“勝たせてもらった”だけなんです。』

炭「もっともっと頑張ります。鬼舞辻無惨に勝つために！」

甘「…」キュン

甘「Aちゃんと炭治郎君は長く滞在する許可が出てるのよね？」もじもじ

『はい。一応は…』

甘「この里には強くなるための秘密の武器があるらしいの。探してみてね。」ヒソヒソ

甘「じゃあね！」タッ

炭「…」ブーーッ

『わっ！炭治郎大丈夫？』









ー翌朝ー

『甘露寺さんの言ってた武器って何なんだろう？』

炭「やっぱり刀かな？埋まってたりするのかな？宝探しみたいでわくわくするなあ。」

『ふふっ。そうね。』

炭「ここすごくいい所だけど、温泉の匂いが強いなぁ…」

『鼻が利きにくい？』

炭「うん。体力が万全じゃないのも原因だと思うんだけど…」

『そう…じゃあ早く鋼鐵塚さんを見つけて宿に戻りたいわね。』

炭「ん？子供？と、もう一人は…」

『確か柱の方ね。しのぶさんが名前を教えてくれたけど…あっ、そうだ確か…』

“霞柱 時透無一郎”





小「どっか行けよ！！何があっても鍵は渡さない！！使い方も絶対教えねぇからな！！」

(揉めているのかしら…うーん…盗み聞きは良くないけど、揉め事だったら仲裁しなくちゃ…っ！！まずい！！)

炭「姉さん？」

スッ ドン

無/小「「！？」」

『っ…』

炭「姉さん！！姉さんに何てことするんだ！！」

無「声がとてもうるさい。誰？」

炭「どうして姉さんを攻撃したんだ！！」

無「僕は君の姉に攻撃してない。勝手に君の姉が庇っただけだろう？それにしても君、すごくうるさい。」ドグッ

『炭治郎！！』

炭「ぐっ…げほっ…おえっ…」

『大丈夫！？ゆっくり呼吸して、炭治郎。』

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