慈しい姉３

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妓「耳に飾りをつけたガキが生きてたから先に始末しようと思ったんだ！！それにお前があの娘のことを離さなかったら斬られることだってなかった！！」

妓「そもそもお前は何もしてなかったんだから柱にトドメくらい刺しておけよ！！」

堕「じゃあそういうふうに操作すれば良かったじゃないアタシを！！それなのに何もしなかった！油断した！！」

炭(まだ生きてる……しかも言い争ってるぞ。だけど少しずつ肉体が崩れていってる。)

妓「うるせぇんだよ！！仮にも上弦だって名乗るんならなぁ！手負いの下っぱ二匹くらい一人で倒せ馬鹿！！」

堕「…アンタみたいな醜い奴がアタシの兄弟なわけないわ！！」

堕「アンタとは血も繋がってないわよ！！だって全然似てないもの！！この役立たず！！強いことしかいい所が無いのに！何も無いのに！！」

堕「負けたらもう何の価値もないわ！！出来損ないの醜い奴よ！！」

妓「ふざけんじゃねぇぞ！！お前一人だったらとっくに死んでる！！どれだけ俺に助けられた！！」

妓「出来損ないはお前だろうが。弱くて何の取り柄もない。お前みたいな奴を今まで庇ってきたことが心底悔やまれるぜ。」

妓「お前さえいなけりゃ俺の人生はもっと違ってた！お前さえいなけりゃなあ！！」

妓「何で俺がお前の尻拭いばっかりしなきゃならねえんだ！！お前なんか生まれてこなけりゃ良かっ…」

炭「嘘だよ。本当はそんなこと思ってないよ。全部嘘だよ。」

『お二人はこの世界でたった二人の兄妹なんですよ。生まれて、鬼になってからもずっと一緒に頑張ってきたんですよね。』

『ずっと一緒に助け合ってきたのに“兄弟じゃない”とか“生まれてこなければ良かった”とかの言葉を言うのは、あまりにも酷です。悲しくなる。』

炭「…君たちのしたことは誰も許してくれない。殺してきたたくさんの人に恨まれ憎まれて罵倒される。味方してくれる人なんていない。だからせめて二人だけは、お互いを罵り合ったら駄目だ。」

堕「うわああああん！！うるさいんだよォ！！アタシたちに説教すんじゃないわよ！！Aはアタシの味方してくれないの！？何で何で何で！！」

堕「糞ガキが向こう行けぇ！！どっか行けぇ！！」

堕「悔しいよう！悔しいよう！何とかしてよォお兄ちゃあん！！死にたくないよォ！！お兄っ…」バサ…

妓「梅！！」

『………』

ハラハラハラ

炭「仲直りできたかな？」

『きっとできたわよ。』

禰「……」コクリ

炭「終わったな……疲れた…」

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