慈しい姉２

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小「不死川。日向では駄目だ。日陰に行かねば鬼は出てこない。」

不「お館様。失礼仕る。」ドンッ

炭「禰󠄀豆子ォ！！やめろーーーっ！！！」ズン

炭「かっ…」

炭(上から押さえつけられた！！禰󠄀豆子のところに行きたいのに！！)

ドスドスドス

不「出てこい鬼ィィ！！お前の大好きな人間の血だァ！！」バキャ

禰󠄀「……」ズズ

禰󠄀「フゥフゥフゥフゥ」

胡「伊黒さん。強く押さえすぎです。少し弛めてください。」

小「動こうとするから押さえているだけだが？姉は大人しいというのに。」

胡「…竈門君。肺を圧迫されている状態で呼吸を使うと血管が破裂しますよ。」

宇「血管が破裂！！いいな響き派手で！！よし行け破裂しろ！！」

悲「可哀想に…何と弱く哀れな子供。南無阿弥陀仏。」

炭「グウウゥ！！」

『落ち着きなさい。炭治郎。』なでなで

炭「っ！姉さん？どうして…」

小「お前！！」

小(何をするつもりだ？二人を押さえるのは少し厳しいぞ…)

『禰󠄀豆子を信じなさい。』

炭「！！」

『禰󠄀豆子！！』

禰󠄀「っ！」

『あなたなら耐えられるわ。人は守り、助けるもの。そうでしょう？』

禰󠄀「！！」

　人は、守り、助けるもの。
　傷つけない。
　絶対に、傷つけない。

プイッ

禰󠄀「フン！フン！」

産「どうしたのかな？」

ひ「鬼の女の子はそっぽ向きました。」

ひ「不死川様に三度刺されていましたが、目の前に血塗れの腕を突き出されても我慢して、噛まなかったです。」

産「ではこれで、禰󠄀豆子が人を襲わないことの証明ができたね。」

不/炭「「！！」」

炭(姉さんはそのことがわかってて俺を止めた！？)

産「A、炭治郎。それでもまだ禰󠄀豆子のことを快く思わない者もいるだろう。」

産「証明しなければならない。これから、Aと炭治郎と禰󠄀豆子が鬼殺隊として戦えること。役に立てること。」

炭(何だろうこの感じ。ふわふわする…)

産「十二鬼月を倒しておいで。そうしたら皆に認められる。炭治郎の言葉の重みが変わってくる。」

炭(声？この人の声のせいで頭がふわふわするのか？不思議な高揚感だ……！！)