慈しい姉２

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炭「姉さん！！」

猗「姉さん？お前まさかあの方の…」

煉「竈門少女！！」

『わたし、は…だい、じょ…はや…おにの…くび…れん、ご…さん…ゴホッ』

煉「！！」ドッ

猗「かっ…！！」

煉「オオオオオオオ！！！」

ミシィ ズッ ガッ

猗(止めた！！信じられない力だ！！)

猗「！！」

猗(しまった！！夜明けが近い！！早く杏寿郎を殺してこの場を去らなければ……っ！！腕が抜けん！！)

『にがさ…ない…！！』

炭(斬らなければ！！鬼の頸を…早く！！)

猗(夜が明ける！！ここには陽光が差す…！！逃げなければ逃げなければ！！)

猗「オォォオオオオ！！オオオオオオアアアアア！！」

(絶対に…放さない！！)

猗「オオオオオオオ！！」

煉「ああああああああ！！！」

猗「退けえええ！！」

『ぜったい…いや！！』

煉「あああああ！！！」

炭「伊之助動けーーっ！！！煉獄さんと姉さんのために動けーーっ！！！」

伊「！！」ダッ

獣の呼吸 壱ノ型 穿ち抜き…

猗「！！」ズン ドウッ ダン

猗(早く陽光の影になる所へ…！！)ドンッ

ゴウ ボッ

猗(梃子摺った…早く太陽から距離を…！！)ドギェ

猗「…っ！！」

炭「逃げるな卑怯者！！逃げるなァ！！！」

炭「いつだって鬼殺隊はお前らに有利な夜の中で戦ってるんだ！！生身の人間がだ！！傷だって簡単には塞がらない！！失った手足が戻ることもない！！」

炭「逃げるな馬鹿野郎！！馬鹿野郎！！卑怯者！！お前なんかより煉獄さんの方が凄いんだ！！強いんだ！！煉獄さんも姉さんも負けてない！！誰も死なせなかった！！」

炭「戦い抜いた！！守り抜いた！！お前の負けだ！！煉獄さんの、姉さんの勝ちだ！！」

炭「うああああああああ！！！あああああ！！あああ、わあああああああ…うっ…ううっ…」

煉「……もうそんなに叫ぶんじゃない。」

『きずが…ひら、く、ゎ…』カクッ

炭「姉さん！」

煉「大丈夫。気を失っただけだ。出血が酷いからな。」

煉「さて、こっちにおいで。少し話をしよう。」

炭「…」

煉「思い出したことがあるんだ。昔の夢を見た時に。」

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