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ー四年前ー
カ(次の任務場所はあそこね。)
童「やあやあ初めまして。俺の名前は童磨。いい夜だね。」
カ「!?」
童「可愛い女の子だ。美味しそうだねえ。」
カ(頭から血をかぶったような鬼だわ…)
童「君も幸せになるために俺に喰べられるといいよ。」
カ「幸せ?」
童「そうだよ。人は死ぬことが怖いんだろう?だったら俺に喰べられて俺と共に永遠の時を生きていけばいい。」
カ(どういうこと?そんな考え、普通じゃない…)
童「だから君のことも俺が喰べてあげる。」ジャッ
カ(鋭い対の…扇?)
血鬼術 蓮葉氷
花の呼吸 肆ノ型 紅花衣
カ(肺が凍るような空気だわ!!)
童「うーん。惜しかったねえ。腕が斬れても鬼は死なないからなあ。」
童「それに、肺胞が壊死していくから、息をするだけでもつらいだろう?」
カ「私は、誰かの幸福を、守りたい!!だから、今からあなたのことを、倒す!!」
童「えらい!!君はとても優しい子だね。そんな体になっても他人のことを思いやるなんて!!でも、君では俺を倒せないよ。」
童「ほら、もうこんなに傷ついているじゃないか。もう諦めなよ。」
『お兄さん。』
童「おや、また可愛い子が来たね。どうかしたのかい?」
カ「こっちに来ては駄目よ!!」
『お兄さんが攻撃したから、お姉さんは怪我をしているんですか?』
童「まあ、そうだね。でもこれは、幸せになるためなんだよ。」
カ「………」
『怪我をすると痛いんです。辛くて、苦しい。例え幸せになるためだとしても、傷つけることはしちゃだめです。』
童「どうしてだい?どれだけ辛くても、苦しくても、幸せになれるならいいじゃないか。」
『………辛いこと、苦しいことが、どれだけ悲しいことなのか、幸せであることが、どんなに嬉しいことなのか。それがどれだけ素晴らしいことなのか、私がお兄さんに教えます。』
童「面白い子だなあ。そうかそうか。教えてくれるのか。でももうすぐ日が昇るからなあ。残念だけど、また今度教えてもらおう。」
『では、またいつか会いましょう!!』
童「うんうん。また会おう。」
『お姉さん。手当てしますね。』
カ「ありがとう。あなたは優しいわね。」
『いえ、そんなことはないです。あ、私は簡単な手当てしかできないので、このあとちゃんとお医者様のところに行ってくださいね。』
カ「ええ。」
『あっ、もう帰らないと。では、お大事にしてくださいね。』
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ミー - 更新を毎回楽しみにしています!猗窩座が主人公を見て、あの方の…と言っていたので主人公との間に何かあるのかと気になっています! (2020年7月22日 21時) (レス) id: 36dcb4ceb6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:かの | 作成日時:2020年6月17日 0時