復讐少年？ (ページ39)

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三十五夜ページ39

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麗日さんの懇親の攻撃

｢(すげえ、これはさすがに…)｣

と思った時だ

ブボオオオオォォオオンンン

凄まじい爆発

あの流星群が一瞬で消し飛ぶ

会場の空気が止まる

｢会心の爆撃！！！｣

止んだ歓声がまた響く

まだ2人の戦いは続くと思われたが

麗日さんが倒れた

悔しそうにする麗日さん

｢…麗日さん行動不能、二回戦進出爆撃くん｣

ミッドナイトが彼女に近寄り、そう審判した

｢さァ気を取り直して一回戦が一通り終わった！！小休憩挟んだら早速次行くぞー！｣

緑谷は一試合目のためか席を立ってどこかへ行った

｢夜永！お前やっぱすげえんだな！俺負けちまった…｣

少し下げ調子気味の上鳴

爆豪もやってきてまた傷をえぐられている

フンッと言いながら俺の前に座る

｢どこがか弱ェんだ｣

と爆豪が呟いたが、聞こえたのは俺だけだろう

｢お疲れさん｣

｢あ？てめーはゼッテェぶっ飛ばす｣

｢そんなガンとばさなくても…｣

爆豪の隣に座っている耳郎が口を挟む

｢ぶっ飛ばされねえよう頑張る｣

なんて言えばけッと言って前の方を向いた

｢(なんでそんなつっかかってくんだか)｣

と思ったのは俺だけじゃないはず

二回戦の進出者が決まり、そろそろ開始になる

切島もなんとか腕相撲で勝ってた

俺は控室に移動して、モニターを眺める

二回戦の始めは

｢今回体育祭両者トップクラスの成績！まさしく両雄並び立ち今！！緑谷対轟！！｣

生で見れないのは惜しいが、二人を見守るように見る

どこか二人の間にピリピリとした緊張感がはしる

開始と同時に、緑谷と轟の個性がぶつかる

二人の戦いは耐久戦に見えるが、どう考えたって緑谷が不利だ

そして緑谷の両手はボロになっていく

｢全力でかはかって来い！！｣

緑谷の叫び

緑谷の拳が轟のみぞおちに決まる

｢あー、いたそ｣

モニターを見つめてこめかみを顰める

｢君の！力じゃないか！！｣

緑谷の行動が、気持ちが、叫びが

轟焦凍の何かを動かした

画面には炎が映る

｢…俺じゃ、あんな風にはなれない。俺はヒーローにならない。｣

｢…………………………………俺には、お前らが眩しすぎるよ｣

モニターを消し、机に座ったまま寝るような体制でうずくまる

勝敗なんて、後で知れる

｢(可笑しいな、俺ってこんな性格だったか？)｣

雄英に入ったのはオールマイトを殺すため

ここの株を落とすため

俺は『敵』だ

クラスメイトはいずれ敵対することになる

なんでこんなに、苦しいんだ

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