12.嫌いな人 ページ13
.
久々に、嫌なやつから連絡が来たと思ったら
うちの高校の前で待ってるとか、わけがわからない。
それでもなんだか、会わないといけない気がしてた。
『なんだよ、影山』
練習試合ぶりに会った。
なんでわざわざ、うちの高校まできたんだ。
訳がわからないけど。
「中学の頃のこと、改めて謝りに来た。この前は謝るなって言われたけど…」
『……そうだよ、謝んなくていいんだよ…』
俺の中で影山は、大嫌いで嫌なやつ………
「お前の友達に言われた。仲直りしてほしいって。俺も、曖昧なままじゃ気分が悪かったから…」
『俺の、友達?』
「ああ。なんか、女の子だったけど」
なんだか状況がよくわからないけど
部活に行かないとな…。
一旦教室へ戻って荷物取りに行くか。
廊下を歩いていると、なんだか騒がしい教室があった。
『2組の教室……えっ?』
男子たちに取り囲まれてるその人は
笹沼さんだった。
「自信過剰はお前だろ?性悪女」
「顔だけよくても、こんな性格悪い女嫌だよなー」
「俺たちずっと騙されてたわー!」
………俺の大嫌いな人。その2。
のはずだったけど。
男がよってたかって、女子を罵倒とか……
最低過ぎんだろ!?!?
『お前ら、やり過ぎだろ!!』
俺はその輪の中に飛び込んだ。
「あのバカ………ほんっとお人好し…」
国見の声が聞こえたような気がしたけど
周りは見えていなかった。
45人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:茜 | 作成日時:2018年3月23日 16時