窓ガラス越しのあなたに恋をした【不二周助】 (ページ22)

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二十一話ページ22

桃が私のことを…なーんて変な考えが浮かんだのは不二先輩にフラれて気持ちが沈んでたからだ、きっと。

とりあえず私は桃のことを考えるのを止めていつものように授業をうけ始めた。

…だが今日は5教科＋保体で色々あった私には辛すぎるものに思えた。

それに保体はバドミントンだ。休んでいる女子が多かったせいで女子１人、男子２人でグループを作り１人が審判、残りの２人が試合という形で授業が進んだ。

グループは先生が決めたが、何故か私は桃と同じグループになってしまったのだ。

私の学校にはバドミントン部がない。だから実質テニス部が一番バドミントンが上手いのではないのだろうか…。

そう思ったが、桃は私の打ちやすい高さでシャトルを打っていた。だから点差も開かず遂には私が逆転してしまった。

…絶対手加減している。

そう思った私は運動が得意ではないなりの渾身のスマッシュを桃に叩き込んだ。

私に手加減をしている桃は案の定スマッシュを打ち返せず目を丸くしていた。そして…

桃「手加減するなってことか？」

そう一言呟いた。

――――――――――――――――――――
ピピーっという先生の笛の合図でどのグループも試合を止めて結果を記入し始める。

私は手加減がなくなった桃によって完膚なきまでにボロボロにされたが、負けても楽しかったと思える試合だったので自然と笑顔になることができた。

桃はそんな私を見て「やっぱその笑顔が一番だ！」

と、言ってくれた。

もちろんその後に「お前の唯一の取り柄だからな！」と一言付け加えられたが。