じゅう と さんこめ 轟side ページ36
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「それでは、我らが私の完全復活を祝しまして、乾杯したいと思います!」
Aは我らが私って、と笑われながらグラスを掲げた。それに軽くぶつけると珍しかったのか、片方の口角を上げて反対の方の眉を上げながら笑う。………俺には到底できない顔芸だった。
「てかさー、やっぱ個性事故だったん?」
「寝てる間に使っちまったとかだろ?」
あーね、あるあるだ〜と瀬呂の意見に個性事故だと言った芦田が頷いた。話題は幼児化?した原因である。私も朝起きたら酸出ててシーツ駄目にしたりするもん、と芦田が笑ってあたりめを食べる。
「………あーー、いや、それがさ、」
カマンベールチーズを生ハムと食べていたAがそれを麦酒で流し込みながら唸った。
「1日駅長やった時に、ファンの人と握手したんだけどその人がさー、個性使って」
「え〜〜〜!まじか!こわ!」
「えっ何それちっちゃくなった光原が見たかったってコト?」
「違う違う、困らせようと思ったんだって。ショートのファンっぽかった。なんかさ一時期熱愛報道出たじゃん?普通は避け始めるはずなのにまだ仲良いから本当に付き合ってると思ったんだって〜」
怖いな、と声をかけようと思っていると自分の名前が出てきて数秒反応が遅れる。しょーとってショート?俺?俺なのか?
「…熱愛報道っつってもあの下品な雑誌だろ?」
「んーまあそうだけどさ。読者にとってはそう見えたんだろーね」
「わりぃな」
「しゃーないしゃーない!でも反省してない風だったから夜道には気をつけろよん」
こわーい!ねー!ときゃあきゃあ騒いでいた芦田と上鳴の横で爆豪が枝豆を砕いた。
「………聞いてねえぞ」
「熱愛報道?知ってたでしょ」
「いや、その半分野郎の女だ」
「爆豪俺の女じゃない。紛らわしいだろ」
「どっちでも変わらんわ!おいてめえもうこいつに近付くなよ」
「え、……あ、お…………………ぉお……ぅ」
「何言ってんの爆豪!!焦凍は私以外に親友いないんだから!一人ぼっちになるでしょ!」
めっ!と冗談なのか本気なのか爆豪を指差して頰を膨らませるAに言う。
「俺とお前は親友なのか…?」
「えっ」
「幼馴染じゃなくてか?」
「…………えっまじか」
「……いや、親友だな」
「そうだよね、うん、そうだよ」
「…ああ、なんか悪ぃな」
どこに言うでもなく謝罪をすると、お前の悪ぃって全く悪いって感じじゃねーよな、と爆豪が仕返しとばかりに俺に言った。
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ろうそく(プロフ) - 無気力感さん» 素晴らしい考えですね!(笑)でもそれだと私死ぬ(笑) (2019年3月27日 7時) (レス) id: 5667c76eb9 (このIDを非表示/違反報告)
無気力感(プロフ) - ろうそくさん» コメントありがとうございます!私の中のかっちゃんは付けてるので本当です(?)どんな世界線でも自身がそう思えるのならそれは公式ですよ!!(無茶苦茶)これからもよろしくお願いします! (2019年3月26日 22時) (レス) id: b33f570211 (このIDを非表示/違反報告)
ろうそく(プロフ) - かっちゃんが本当にこんな日記付けてたら萌死できる自信ある。 (2019年2月27日 22時) (レス) id: 5667c76eb9 (このIDを非表示/違反報告)
無気力感(プロフ) - サンさん» コメントありがとうございます!長くて占ツクには似合わない書き方だと常々悩んでいるのでそう言っていただけると、とても励みになります〜!爆豪fightですね笑 これからもよろしくお願いします! (2018年12月21日 1時) (レス) id: 67c7f64e95 (このIDを非表示/違反報告)
サン(プロフ) - 爆豪勝己がスパダリ過ぎて惚れた文の書き方めっちゃすきです (2018年12月16日 15時) (レス) id: b04ff4926f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:無気力感 | 作成日時:2017年12月25日 16時