14個目（4） 爆豪side ページ35
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「悪かった」
黒目のアパートから出たすぐの道路で、あれだけ口ごもるだろうと踏んでいた、謝罪の言葉が出てきて驚いたのは光原だけじゃなかった。自分でさえもああ話そう、こう話そうと思っていた事柄の何より前に謝罪が漏れて初めて、ああそうか…俺は謝りたかったのか、と気付いた。
「…お前が、心配だった。そんな道ってのは知ってる。…情けない話、それを覚悟出来てなかった」
はっと口を開けて何かを言おうとした唇を光原がまた噛み締めたのを知って考えるのをやめる。
「お前が、青い顔で病室にいる時……何回もこんまんま息が止まるかもしれねえって思っちまった。それなら…」
それなら、自分でもぞっとする言葉が出てきそうになって本能的に口を噤む。咎める視線を感じても、これを言ってしまえば終わると何かが言っていた。
「それなら？」
存外穏やかな声が聞こえて食いしばっていた顎を緩めると、着替えだとかの荷物を光原が持ち直す。差し出した手の上に乗ったずっしりとした重量にでさえ、失言から気を逸らせない。
数分か数秒か、息を吸って吐くだけの音がこんなに、首を絞められているくらいに苦しくてうるさいなんてこの時始めて知った。
「………それ、なら、いっそ、お前がやめればいいと思った。お前が…傷付かない職なんて掃いて捨てるほどある」
「忘れないよ」
いや、忘れろと言いそうになった俺の不甲斐なさを叩き斬るような強い、声が返ってきた。
「そして私がヒーローやめた時も、これから怪我をした時も、今の言葉を忘れるなよ
「そしてその時、私の隣に爆豪がいた時は、存分に後悔すれば良い
「自責の念に押し潰されて、もう嫌だってなったら、その時は私が助けてあげるよ」
そう笑った女があんまりにも嬉しそうな顔をするので、拍子抜けとは言わないが似たような心情だった。死ねよクソ野郎と殴られても文句は言えまいと思っていたからである。だが女曰く、自分の行動に随分頭を悩ませたところで自分が助けてあげる、と。
「最悪だな、お前」
「今さら」
「まあ、んな所が悪くねぇな」
「は？嘘つけそんな所が��大好き��だろ」
「調子のんなやブス」
「そりゃてめーだよ、ハゲ」
「誰がハゲだよ」
「あ？逆に誰がブスだよこのべりきゅ&ビューティフルな私を捕まえて」
「……………まぁ、それもそうだな」
「………………ちょ、唐突なデレとかまじ無理だから、って痛い！お尻蹴らないで！！痛いっておい！！」
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ろうそく(プロフ) - 無気力感さん» 素晴らしい考えですね！(笑)でもそれだと私死ぬ(笑) (2019年3月27日 7時) (
レス) id: 5667c76eb9 (このIDを非表示/違反報告)
無気力感(プロフ) - ろうそくさん» コメントありがとうございます！私の中のかっちゃんは付けてるので本当です（？）どんな世界線でも自身がそう思えるのならそれは公式ですよ！！（無茶苦茶）これからもよろしくお願いします！ (2019年3月26日 22時) (レス) id: b33f570211 (このIDを非表示/違反報告)
ろうそく(プロフ) - かっちゃんが本当にこんな日記付けてたら萌死できる自信ある。 (2019年2月27日 22時) (レス) id: 5667c76eb9 (このIDを非表示/違反報告)
無気力感(プロフ) - サンさん» コメントありがとうございます！長くて占ツクには似合わない書き方だと常々悩んでいるのでそう言っていただけると、とても励みになります〜！爆豪fightですね笑 これからもよろしくお願いします！ (2018年12月21日 1時) (レス) id: 67c7f64e95 (このIDを非表示/違反報告)
サン(プロフ) - 爆豪勝己がスパダリ過ぎて惚れた文の書き方めっちゃすきです (2018年12月16日 15時) (レス) id: b04ff4926f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：無気力感 | 作成日時：2017年12月25日 16時
