3話 ページ4
*
この部屋でだけは、自分は守られている。最愛の弟の温もりは、わたしを温めてくれる唯一の場だ。ひなたが愛用していた、少し汚れたサッカーボールを撫でながら、わたしは呟く。
「……疲れた」
先程から、頭の痛みが自身を襲っていた。なんでかなぁ、おかしいなぁ。自身の身体の不調を不思議に思いながら、ふらりと床に倒れ込む。
「会いたい、なぁ」
どうして、会えないの。
*
『いくよー！』
『うん！』
公園のグラウンドで、幼い少女と少年が駆けている。2人はサッカーボールを追いかけながら、無邪気に笑っていた。
『あ、ボール……』
その時、少女が蹴ったボールは宙を舞い、道路の方へ転がってしまった。取ってくるね！ と少女が走り出し、ボールを拾った時。
『――！！』
悲痛な叫びが少女の耳に届いた。少女は突き飛ばされた地面に倒れ込む。刹那、真っ赤な血液が、少女の視界いっぱいに広がった。
『……え？ ねぇ……ねぇ、おきてよ……』
ぐったりと倒れ込んだ少年にふらふらと近づき、ゆっくりと抱き上げて。自分が血に塗れるのも構わずに、少女は呼び続けた。周りの悲鳴や声なんて聞こえない。少女は少年を呼び続ける。
『ひなた！！』
無機質なサイレンが、現実を取り戻して。
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苺てゃ(プロフ) - HDさん» こんなめちゃくちゃ昔の作品にコメントもらえて嬉しいです（´；ω；｀）ありがとうございます！！頑張って書いてみます、、！ (6月8日 10時) (
レス) id: 57f218a9b8 (このIDを非表示/違反報告)
HD - 夢主ちゃんの設定とても好きです！(〃ω〃)更新待ってます…！ (5月18日 1時) (レス) id: f47b72cba8 (このIDを非表示/違反報告)
紅苺(プロフ) - 森嶋朱雀さん» 返信遅れてすみません！ 面白いと思って頂けて光栄です！応援ありがとうございました！更新は遅めですが、これからもよろしくお願いします！ (2017年7月24日 23時) (レス) id: d59b2bee84 (このIDを非表示/違反報告)
森嶋朱雀(プロフ) - この小説凄く面白いです！主人公ちゃんの心情が痛いほどに伝わってきます！更新頑張ってください！応援してます！ (2017年7月20日 12時) (レス) id: 1992c75747 (このIDを非表示/違反報告)
紅苺(プロフ) - *氷姫*さん» 返信遅れてごめんよ。うん、分かった。ログイン出来たらまたボード来てね(*^_^*) (2017年6月29日 20時) (レス) id: b64ce74074 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：紅苺 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/kinakomoch3/
作成日時：2016年12月21日 22時
