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3章:苦しみの迷宮 ページ10

「おい、クロ。貴様今まで何処をふらついていた?」


 Aの学校から少し離れた住宅街の上、風に揺られながら少年――セラは言った。腕を組み、鬼の形相を浮かべるセラ。それに対し、クロはクスクスと肩を揺らす。


「私が何処に行こうが、関係ないだろう? それとも、私が心配か?」

「なっ……! ……そ、そうだよ、悪いか……」


 顔を真っ赤に染めるセラ。態度の変わりように、クロは苦笑する。



「あー……うん、ごめんな、セラ。心配かけて」

「じゃあ何処にも行くな」

「うわっ!?」


 クロの馬鹿、と呟きながら、セラはクロを抱きしめた。流石に男性の力で抱きしめられると、クロだって身動きは取れない。離せ、と押し返すが、セラは一向に離してくれない。



「わかったわかった。ごめんな、セラ」


 セラの黒髪を優しく撫でながら微笑みかけると、セラは渋々腕の力を緩める。


「そもそも、お前今まで何処にいたんだ?」


 改めてセラが質問を放つと、クロは気まずそうに目を逸らし、溜息を吐いた

 

「いや……な。少し気になる奴がいて……」

「気になる奴?」

「――前世、と言うべきかな。関わってたんだよ、一瞬だけどさ」



 目を伏せながら呟く。





*





「――なんで自分から、傷つきに行くの?」



 

。→←。



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設定タグ:オリジナル , 死神 , ファンタジー   
作品ジャンル:ファンタジー, オリジナル作品
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紅苺(プロフ) - 如月 唯奈さん» 返信もの凄く遅れてしまって申し訳ありません! もしよろしければ、私の作品の『難しく考えない小説の書き方』をご覧ください。読んで欲しい作品等ありましたら、ここかそっちの作品に小説のURLを貼って頂ければ読ませて頂きます!面倒くさくてすみません。 (2019年1月16日 20時) (レス) id: b64ce74074 (このIDを非表示/違反報告)
如月 唯奈 - 初めまして、紅葉さんの小説のコメントを見て、読ませていただきました!私も同じような小説を書いています!どうしたらうまく書けるでしょうか?アドバイス、もしよかったらお願いします! (2018年12月1日 16時) (レス) id: 0a57facb33 (このIDを非表示/違反報告)
紅苺(プロフ) - 心愛さん» コメントありがとうございます!そう仰って頂けて嬉しいです。 (2018年1月31日 20時) (レス) id: b64ce74074 (このIDを非表示/違反報告)
心愛 - 面白いです!サクサク読めて、よかったと思います。 (2018年1月30日 23時) (レス) id: 40878e1210 (このIDを非表示/違反報告)
みぃ(プロフ) - 紅苺さん» いえいえ、前のも今のも綺麗でしたよ (2018年1月30日 18時) (レス) id: 934c3d6f9c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:紅苺 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/kinakomoch3/  
作成日時:2017年10月23日 11時

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