４章：落ちこぼれ ページ13
「はぁ……」
今日は何度溜息を吐いたんだっけ。午後4時過ぎの帰り道、いつの間にかまた、私は溜息を吐く。楽しいことなんて一つもない毎日。生きているのか死んでいるのか分からなくなるほど、感情というのが溜息と共に消えていく気がする。
「おい、A」
「……クロ」
後ろから名前を呼ばれ、振り返ると金髪の美少女。……もし、彼女がクラスメイトだったら、私は彼女と話すことなんてなかっただろうな。まぁ、金髪の美少女なんて日本人じゃないだろうけど。
「というかクロって日本人なの？」
金髪の日本人なんていない。だが彼女は日本語しか話さないし、親が外国人の日本育ちなのか。
「ん……？ ああ、この髪な。これは突然変異しただけで、普通の日本人だ。……前までは、普通の黒髪だったんだがな」
「前、まで？」
彼女のふとした呟き。どういうことなのだろうか。というより、何故変異したのか、というのも疑問だ。死神になる前は黒髪だった、というのもあり得る。
「――死神になる、前？」
じゃあ彼女の前世、というのはなんだったのだろう。彼女は普通に、人間として生きていたということか。クロの見た目は私より1つくらい上のように見えるが、その頃に彼女は死んで、未練があって死神になった――？
「……人のことはあまり探るものじゃない。いつか、教える日がくるだろうから」
そう言った笑んだ彼女の顔はとても美しく、寂しそうに、諦めたように見えた。
続く
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紅苺(プロフ) - 如月 唯奈さん» 返信もの凄く遅れてしまって申し訳ありません！ もしよろしければ、私の作品の『難しく考えない小説の書き方』をご覧ください。読んで欲しい作品等ありましたら、ここかそっちの作品に小説のURLを貼って頂ければ読ませて頂きます！面倒くさくてすみません。 (2019年1月16日 20時) (
レス) id: b64ce74074 (このIDを非表示/違反報告)
如月 唯奈 - 初めまして、紅葉さんの小説のコメントを見て、読ませていただきました！私も同じような小説を書いています！どうしたらうまく書けるでしょうか？アドバイス、もしよかったらお願いします！ (2018年12月1日 16時) (レス) id: 0a57facb33 (このIDを非表示/違反報告)
紅苺(プロフ) - 心愛さん» コメントありがとうございます！そう仰って頂けて嬉しいです。 (2018年1月31日 20時) (レス) id: b64ce74074 (このIDを非表示/違反報告)
心愛 - 面白いです！サクサク読めて、よかったと思います。 (2018年1月30日 23時) (レス) id: 40878e1210 (このIDを非表示/違反報告)
みぃ(プロフ) - 紅苺さん» いえいえ、前のも今のも綺麗でしたよ (2018年1月30日 18時) (レス) id: 934c3d6f9c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：紅苺 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/kinakomoch3/
作成日時：2017年10月23日 11時
