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「熱出して倒れちゃって
今保健室で寝てるんだけど」
その言葉に勢いよく立ち上がり、上着を羽織って玄関に走る。
「すぐ行く」
まだ何か言いたげだったがそれだけを言って電話を切り、タクシーを呼んだ。
学校について、そのまま待ってもらうように運転手に頼み、校舎内へ走った。
途中何人かに聞いてやっと辿り着いた保健室。
ガラガラっと扉を開ければ一つだけカーテンの閉まったベッドがあり、下の隙間から並べられた見覚えのある靴と、椅子に座る女の足が見えていた。
「篠崎か？」
「あ、来た
A〜起きて
彼氏きたよ〜」
一応確認してからカーテンを開けて中を覗き込む。
ベッドでは苦しそうな顔で眠るAがいて、こんなになるまで無理をしていたのに何もしなかった自分に腹が立った。
「いい、起こさなくて
このまま運ぶ
Aの荷物はあるか？」
「まとめてくるよ
ここから離れられなくて…」
「教師もいるのにか？」
チラリとカーテンの向こうにある教師を見て聞けば、篠崎は少し俯いて小さく頷いた。
「…なんかあったのか？」
「熱のせいかもしれないけど、倒れる前Aが大きな声を出してすごく怒ってた」
Aが怒る？
それも大声をだして？
過去に一度金の使い方で怒られた事はあるが、どちらかと言えばアレは叱っていた。
だから、Aが怒っているところは見たことがない。
「何で怒ってたかわかるか？」
汗をかいている首に張り付くAの髪を指で避けた時、目尻の違和感に気付いた。
涙の痕。
「……質問を変える
なんでAは泣いていた？」
その問いに、視界の端で篠崎の肩が揺れた。
「お前がここを離れられなかった理由と関係あるか？
見張ってないと誰が来る？」
「……Aに口止めされてたんだけど
心配させるからって」
「教えてくれ」
「年が明けて新学期が始まってから、Aに言い寄ってくるやつがいて
Aが言うには、九井も会ったことあるやつ
菊谷って言うんだけど、まぁ、この大学ではそこそこ人気あってさ
Aも初めはなんとなく話してたんだけど、だんだん相手の押しがエスカレートして
待ち伏せして声かけたり、Aの肩を組もうとしたりで」
篠崎の話で、Aに髪止めを買った日にAと話していた男が浮かんだ。
俺があったことのあるやつと言えばそいつしかいない。
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玉兎(プロフ) - えりちゃんさん» 初めまして！コメントありがとうございます☺️ なんと2回目！楽しんでもらえて嬉しい限りです！！ これからも頑張っていきますのでよろしくお願いします！✨✨ (6月15日 11時) (
レス) id: 51ccdf4ac7 (このIDを非表示/違反報告)
えりちゃん - はじめまして☺️実は読ませてもらうの2回目なんですが､きゅんきゅんが止まりません！毎日の楽しみになっています💕 (6月15日 2時) (レス) @page7 id: 84c92b84c7 (このIDを非表示/違反報告)
玉兎(プロフ) - 香恋さん» コメントありがとうございます！ はじめまして☺️ 中毒症状出ましたか〜夜更かしまで😂😂 嬉しいコメント励みになります✨ありがとうございます🥰 頑張ります！！💪 (2023年1月29日 20時) (レス) id: 5cb8755336 (このIDを非表示/違反報告)
香恋 - はじめまして！一昨日この作品を見つけて、テンポも良いし面白すぎて読むのが止まりませんでした！読む手が止まらなくて中毒症状出ました笑。面白い展開と文才の凄さに夜通し読んでしまいました！更新楽しみにお待ちしてます😭 (2023年1月29日 13時) (レス) id: da7568f49d (このIDを非表示/違反報告)
玉兎(プロフ) - れなさん» コメントありがとうございます！！✨ 嬉しいお言葉感謝感激です！！🥳 地道に下書き進めてますので少しお待ちください！よろしくお願いします☺️ (2023年1月24日 22時) (レス) id: 5cb8755336 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：玉兎
| 作成日時：2022年10月28日 18時
