ちょっとおかしなキミの金銭感覚【九井一】2

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と言う俺も、昨日のことがあるからどこまで持つかはわからないが、とりあえずはそんなつもりではいる。



自信はそんなにない。


けど頑張る。


無理強いはしたくないし、怖がらせたくもないし、嫌われたくもない。


コイツのことだから、きっと真正面からぶつかると言うよりかは、距離を置いてくるはずだ。


正直それが1番キツい。



まだぶん殴ってくれた方がマシだし、感情のままぶつかって来てくれた方がマシだ。



天然でバカで抜けてるけど、変なところ律儀で相手の気持ちを押しはかるやつだから

きっとコイツはぶつかっては来ない。



我慢するタイプ。



だと思う。



だからこそ、大事に扱いたい。



恥ずかしいとちゃんと言ってくれている間は、待つことにしよう。



そう思いながら、持ち上げては重力に逆らわず指の間から落ちていく髪をサラサラと何度も梳いている俺に、喉乾いたな。と今牛が言った。




「なぁ、青宗？」


「え、いや…俺今は「乾いたよな？」
……うん乾いた…カモ」



「九井買って来てくれよ
昨日から出た新作」



「は？」




そんなの飲むの？と言う目を向ける。




「俺のやつカスタマイズしてね」



「は？カスタマイズ？
んなのわかんねぇよ」



普通のにしろよ。と言えば、カスタマイズがいい。とまるでガキのようなことを言う伝説。



「じゃAちゃんも行ってきて」



『あ、はいもちろん
カスタマイズ何します？』



元々行く気満々だったのか既に立ち上がっていたAは、今の新作だとオススメのカスタマイズは。と呪文を唱えだした。



俺とイヌピーはポカンと口を開けている。




『ちなみにチョコソースとチョコチップとホイップクリームを追加したのでカロリーが気になるのでしたら、無脂肪ミルクや低脂肪ミルクに変更すると気持ち程度ですけど少しカロリーは抑えられますね
あとは健康に気を使うなら豆乳とかもありますよ』



呪文の後にノンブレスでそんなことを言われてももう何も入って来ない俺らとは真逆に、うんうん。と話を聞いている今牛は、じゃ豆乳にしといて。と答えていた。



まじか伝説。

今の呪文わかってんの？


「後ついでで悪りぃんだけど、ここに寄って注文してた服受け取ってきて」


「それは自分で行けよ」



ペラっと紙をAに渡した今牛にそう言えば、いいですよ。と二つ返事で答えたA。



Aがそう言うならまぁいいか。となってしまう俺はかなり重症だ。

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