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てことは三ツ谷くんと千冬くんも持ってるのでは…?
私の顔出回りすぎ!!
『け、消してもらうことって…』
「なんで?可愛いからいいじゃん」
『確かに可愛いですけど!』
「……自分で言う?」
『犬の話ですよね?』
3秒ほど沈黙になったあと、ゲラゲラと笑い出した今牛さんは、ベンケイさんの肩を借りてヨタヨタと歩く。
「Aちゃん面白いわ」
『……今牛さん笑いすぎです』
ちょっと、いやかなり恥ずかしくて、赤い顔を見えないように俯き加減で歩く私の足を止めるように頭に手が置かれた。
ピタッと足を止めて顔を上げれば、手を置いていたのは今牛さんで、目が合う。
「前見て歩かねぇとぶつかるぞ」
私の行こうとしてた少し先には電信柱。
『あ、ありがとう…ござい……マス』
「あと、ワカでいいよ」
『へ?』
「今牛サンじゃなくて、ワカ
俺のあだ名」
言ってみ?と少し意地悪な顔をする今牛さん…ワカさんに、顔から火が出そうになる。
いやだって顔がいいじゃん!
しかもこんな至近距離に……っていつまで頭に手乗せてるつもりなの。
「ワカ、あまり遊ぶな
バイトの時間に遅れるぞ」
『はっ!そうだった!!』
腕時計を確認して足を早めた私の後ろから、クスクスとワカさんの笑い声が聞こえる。
恥ずかしさで少し勢いよくお店の扉を開けて、2人をカフェスペースへ案内した。
『後で飲み物とケーキ持ってきます!』
「悪かったって、ごめん怒らないで」
『お、怒ってません!』
まだクスクス笑うワカさんにムッとする。
アレがきっとモテる大人の余裕という奴だ。
24日ということもあり、服装はサンタさん。
外でホールケーキを販売する役だった。
『さむ…』
ワゴンの前に立って、いらっしゃいませ〜と声を出す。
日も落ちてきて、街路樹につけられたイルミネーションの光がチカチカと道を明るく照らす。
はぁ。と吐き出した息はもちろん白い。
ありがとうございました!とお客さんに笑顔をむけて、小さな子供には手を振る。
みんな今から帰って晩御飯食べてケーキを食べるんだろなぁ。
重ねてあったケーキも半分ほど売り捌いた頃、可愛いサンタさんがケーキ売ってんじゃん。と声が聞こえてそちらに顔を向けた。
『いらっしゃいませ』
一ついかがですか?と声をかければ、ケーキはいらないと言う。
「お姉さんバイト何時まで?」
『へ?』
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玉兎(プロフ) - えりちゃんさん» 初めまして!コメントありがとうございます☺️ なんと2回目!楽しんでもらえて嬉しい限りです!! これからも頑張っていきますのでよろしくお願いします!✨✨ (6月15日 11時) (レス) id: 51ccdf4ac7 (このIDを非表示/違反報告)
えりちゃん - はじめまして☺️実は読ませてもらうの2回目なんですが、きゅんきゅんが止まりません!毎日の楽しみになっています💕 (6月15日 2時) (レス) @page7 id: 84c92b84c7 (このIDを非表示/違反報告)
玉兎(プロフ) - 香恋さん» コメントありがとうございます! はじめまして☺️ 中毒症状出ましたか〜夜更かしまで😂😂 嬉しいコメント励みになります✨ありがとうございます🥰 頑張ります!!💪 (2023年1月29日 20時) (レス) id: 5cb8755336 (このIDを非表示/違反報告)
香恋 - はじめまして!一昨日この作品を見つけて、テンポも良いし面白すぎて読むのが止まりませんでした!読む手が止まらなくて中毒症状出ました笑。面白い展開と文才の凄さに夜通し読んでしまいました!更新楽しみにお待ちしてます😭 (2023年1月29日 13時) (レス) id: da7568f49d (このIDを非表示/違反報告)
玉兎(プロフ) - れなさん» コメントありがとうございます!!✨ 嬉しいお言葉感謝感激です!!🥳 地道に下書き進めてますので少しお待ちください!よろしくお願いします☺️ (2023年1月24日 22時) (レス) id: 5cb8755336 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:玉兎 | 作成日時:2022年10月28日 18時