さんじゅうきゅうわ ページ44
大きめな運動着の袖を何度も折り、自分に合ったサイズに直して着る
そして新しい更衣室の電気を消してドアから出るとクルーウェル先生が壁にもたれかかって居た
『えっ、ずっと居てくれたんですか⁉』
「次の時間は授業が入ってないからな、特別だ」
『かっこ良過ぎます…』
「馬鹿な事言ってないでほら、更衣室の鍵だ。これからは俺が前に立ってるわけにも行かないからな」
自分で管理するように。と小さな鍵を渡されて頭を撫でられる
「子犬共もお前の事を待っている、行ってやれ」
『子犬共…?』
クルーウェル先生の視線を辿ると階段の前で待っている見慣れた2人と1匹
クルーウェル先生に急いでお礼を言って駆け寄るといつも通り肩を組んで弄られた
「やっぱAスゲェ気に入られてるよな」
「急いで教室から出て行った時は驚いたんだゾ」
『流石に男の子と着替えるのはね…』
「そうか…Aも女の子、だもんな」
そういうと少し赤くなりぎこちなくなるデュースくんに初心だと思いつつ気にしなくて良いよと声を掛け下駄箱へ向かう
運動靴に履き替えて並んで運動場に向かうと真ん中に立っている先生の筋肉に驚く
む、ムキムキだ…‼
どうやら熱血ムキムキ筋肉先生はバルガス先生というらしい毎日生卵を食べているらしいがお腹緩くならないのかな…
そして始まった体力育成では地獄を見た。
時間内には絶対に間に合わないランニングと腕立て伏せ。周りがどんどん腕立て伏せに入る中私だけグラウンドを走っていたり、腕立て伏せに入れたと思うと授業は終了していた
バルガス先生は笑っていたけど笑い事じゃないですこれ…
更衣室に入り汗ダラダラの運動着から制服に着替えて更衣室から出ると密閉的な更衣室とは打って変わって涼しい風が吹いて来てじっとりとした体が冷やされて気持ちがいい
鍵を閉めて教室の前で2人が着替え終わるのを待っていると首元が少し汗ばんでいる2人が出てきた
後ろからグリムも出て来たのを見て次の授業へ向かおうと歩き始める
教室へ向かってる途中では授業の地味さを愚痴っていたがグリムの返事が無い
「グリムもそう思わね?…ん?」
『ま、まさか…グリム…?』
「あっ!A、窓の外を見てみろ!あの中庭を横切る毛玉は…」
デュースくんに言われ窓の外を見ると何やら1人で何か言っているグリムの姿
明らかに次の授業出ないつもりだ…
暑かった体から一気に血の気が引いていくのが分かる
『が、学園長に怒られる…‼』
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夢羽(プロフ) - 初めまして。素敵な作品をありがとうございます！定期的に読み返してはエースくんにときめいています… ご多忙だとは思いますが、更新されるのを楽しみにしてます。 (2020年4月27日 0時) (
レス) id: a29a4246c6 (このIDを非表示/違反報告)
- 特別生とは…？特待生とはまた違うのでしょうか。聞いたことの無い響きですが… (2020年4月19日 21時) (レス) id: b7946a7302 (このIDを非表示/違反報告)
あんのーう芋(プロフ) - はじめまして、好きです(唐突の告白) この小説でエースくんのかわいさに目覚めました…ありがとうございます… これからも楽しみにしてます！ (2020年4月3日 1時) (レス) id: d10e65dca4 (このIDを非表示/違反報告)
うめもち - めっちゃくちゃ好きです！！すごいキュンキュンして最高すぎます！wこれからも頑張ってください！！ (2020年3月29日 13時) (レス) id: a90799e521 (このIDを非表示/違反報告)
ゆー - 更新楽しみにしています。 (2020年3月28日 19時) (レス) id: 1a14a16763 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：木村 | 作成日時：2020年3月19日 11時
