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286.寝落ち ページ39





"A、俺ちょっとコンビニ行ってくるわ"

"こんな時間に? 私も行くよ"

"や、ちょっと体冷やすついでだし別にいいって! すぐそこのコンビニだし"

"まあ、そこまで言うなら……?"

"あ、ついでになんか買ってくる?"

"うーん、じゃあブラックコーヒー欲しいかな"

"わかった、あったかいココアでも買ってくるわ!"

"ええ……? ならなんで聞いたの……?"

"あはは! とにかく根詰め過ぎはダメだから! もうすぐ二周年とシアン兄さんの誕生日なんだからさ、体調も気分も万全で迎えないと! てか俺が行ってる間に仮眠でもしたら? 戻ってきたら起こすからさー"

"……そうだね。ありがとう、ヨンジュ"

"どういたしまして! じゃ、いってきます!"





(……ヨンジュ……)

 ヨンジュの太陽のように明るい笑顔を最後に、目が覚める。このタイミングで起きれて良かったな、この先の出来事を考えると既に気分は重く暗いけれど、それでも実際に夢に見るよりはましだから。そう思いながら目を擦って周囲を見渡すと、自分の部屋じゃなくて。一瞬びっくりしたけれど、すぐに納得する。私が寄りかかって寝ていたベッドの上には、今も吐息を立てて眠っているユジンとケイタがいた。


(そうだ、練習が終わって……ユジンとケイタと居たんだった)

 ユジンの部屋に集合して、約束通りユジンのラップを見て。やっぱり私が口出ししなくてもユジンのラップの出来は良くて、褒めるつもりで「俺がいなくても良かったね」と言ったら、ユジンにものすごく不満げな顔をされた後に「でも完成するまで付き合ってください」と返され。そんなユジンに「別に帰りたくて言ったわけでは……純粋にユジンを褒めたくて……」と弁明して、その後も自分の編曲の修正をしながら二人と一緒にいたのだけど、いつの間にか三人とも寝落ちしてしまったのだろう。
 本当に二人仲良く寝てる……と一人用のベッドの中にユジンとケイタがちゃんと収まって寝ているのを見て何処か感動すらしながら(あと自分もベッドの上で寝てなくて良かったと安心しながら)、ベッドの上に散乱しているノートやペンを片付けて、ベッドの端に追いやられていた布団を二人に掛けた。



(三時か……)

 夢の続きを見てしまったらたまったもんじゃないし、どうせユジンとケイタのことが終わったらまた練習室に行くつもりだった。どれくらい寝ていたのかは分からないけれど、今日はもう寝なくていいな、そう思いながら部屋を出た。





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アップルパイ(プロフ) - なのこ5546さん» いつもコメントありがとうございます! 更新してすぐ読んで頂いて本当に嬉しいです。書いてる自分もしんどいな……と思っているので、早く明るいシーンまで行きたいなとなってます……🥲 これからも更新頑張るのでぜひよろしくお願いいたします。 (8月4日 3時) (レス) id: a55c9bddea (このIDを非表示/違反報告)
なのこ5546(プロフ) - 最新話読みました!思わず、ナナー!!!!って叫んじゃいました😭アップルパイさんの小説大好きなのでこれからも更新楽しみにしています💘 (8月2日 7時) (レス) @page22 id: 2327b9d39c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:アップルパイ | 作成日時:2023年7月24日 22時

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