279.思春期しぐさ ページ32
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(……ウジ先輩……)
SEVENTEENのみなさん、特にウジ先輩が。私がN͜͡umberのナナではなくただの練習生としてこの番組に参加して、また『Home』のカバーをすると知ったら。
"歌詞、悩んでる？"
"はい……。俺、今までメンバーのためにしか曲を作ったことがなかったから。先輩達それぞれの魅力が伝わる曲とか、今までのコンセプトから外れすぎない曲とか、その上で売れる曲を書かなきゃって思うとなかなかこれだ！ってものが浮かばなくて……"
"そんなこと考えなくていい。俺はナナがメンバーのことを考えて書く、綺麗で優しい歌詞が好きなんだ。だから——"
ヨンジュのいなくなった世界でこの歌詞を歌う私を見て、どういう反応をするのだろう。
(二年前のMCステージのときみたいに、喜んでくれ……はしないよね。当たり前だけど)
でも、悲しんでほしくはないな。そこまで思って、きゅっと締め付けられる胸を誤魔化すように息をつく。それからすぐに笑顔をつくって、ケイタとユジンを見た。
「まあ、とにかくどの先生でも頑張ろう。俺も振付師のヨンジュン先生が見るって思うとちょっと緊張してきたけど……やることは変わらないから。ユジンも大丈夫だよ。いつも通りで。ユジンは気張らなくてもすっごく上手いし、かっこいいから」
「そう、ですかね。ナナ兄さんにそう言って貰えるのは嬉しいですけど……」
「そうだよ。今度こそ上手くやらないといけない、とか思うと体が固まっちゃってかえってミスしちゃうから。リラックスリラックス」
「リラックス……」
まだ不安そうなユジンに頷いて、「はい、深呼吸ー」と言う。ユジンはそれにびっくりしながらも、ゆっくりと息を吸って吐いた。
「……なんだか、ちょっと気持ちが楽になりました」
「良かった。……あ、飴でも舐める？ のど飴だけどちゃんと甘いやつあるよ。ほら、前にあげた桃味の〜」
「……もう、子供扱いしないでくださいよ……甘いものを渡したら機嫌が良くなるとか思ってるんですか？ 僕そんな簡単じゃないです」
(子供扱いしないでって言う割に、ちゃんと貰ってくれるんだ……お礼込みで……)
眉をひそめて文句を言いながら、差し出したのど飴を「ありがとうございます」と迷いなく受け取るユジン。これがギュビンがよく言うユジンの「思春期しぐさ」か。思わず吹き出してしまいそうになるのを我慢しながら(ケイタは思いっきり笑ってるけれど)、「どういたしまして」と口にした。
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アップルパイ(プロフ) - なのこ5546さん» いつもコメントありがとうございます！ 更新してすぐ読んで頂いて本当に嬉しいです。書いてる自分もしんどいな……と思っているので、早く明るいシーンまで行きたいなとなってます……🥲 これからも更新頑張るのでぜひよろしくお願いいたします。 (8月4日 3時) (
レス) id: a55c9bddea (このIDを非表示/違反報告)
なのこ5546(プロフ) - 最新話読みました！思わず、ナナー！！！！って叫んじゃいました😭アップルパイさんの小説大好きなのでこれからも更新楽しみにしています💘 (8月2日 7時) (レス) @page22 id: 2327b9d39c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：アップルパイ | 作成日時：2023年7月24日 22時
