ユンギオッパ ページ20
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(...嘘...)
「あの、どうかされましたか?」
固まっていると、取引先のリーダーらしき男の人がこちらへ怪訝な目を向けてきた。
いけない、しっかりしないと。
『あ、いえ、何でもないです。
私キムAと申します。本日はよろしくお願い致します。』
自己紹介をする間、彼の方を見ることはできなかった。名刺交換をする時、少し指先が触れて胸がとくんと跳ねる。
すごく動揺している。自分でもわかる。
(ただの元カレじゃないの...)
ユンギオッパは、大学のサークルの先輩だった。
私とユンギオッパが入っていたのは音楽サークルで、みんなが思い思いに自分の好きな音楽を楽しんでいた。
私は昔からピアノを習っていたから、ピアノを弾いたりみんなと一緒に歌ったりしていて、ユンギオッパは自分で楽曲を作っていて、サークルに曲を提供したりしていた。
サークルに入った当初はすごい先輩がいるなあ、くらいの認識だった。
ある日、専門の授業前に準備していると、いきなり肩を叩かれた。
『はい?』
見るとミンユンギ先輩で、背筋がピンとなる。
(なんとなく話しにくいんだよなあ...)
『あの、なにか。』
「今日ってさ、レポート提出ある?先週聞きそびれて。」
『え、今週のレポート結構しっかりしたやつですよ。出さないと単位やばいかも。』
「え。やばい、見せてくんない?」
急に焦り出す先輩に、思ってた人と違うんだなってクスリと笑った。
『いいですよ。丸写しはやめてくださいね?』
「サンキューマジ助かる。」
必死にレポートを写す先輩。先輩もこの授業取ってたんだなあ。今まで気づかなかった。
『先輩もこの授業取ってたんですね?知らなかったです。』
この授業は社会学部の専門だから、経済学部の先輩も確かに選択はできる。
でもわざわざ取りに来るほどの授業かな?結構めんどくさい授業だと思うんだけど。
「Aがいるって聞いて取った。だから俺は初めから知ってたよ、Aがいること。」
それから、私達が仲良くなるのに時間はかからなかった。
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きき - ここで終わり.......すごく楽しく読んできたからショック!続きはだしてもらえませんか?(><) (2020年4月23日 8時) (レス) id: a646f46467 (このIDを非表示/違反報告)
未緒(プロフ) - 更新 待ってます。 (2019年4月10日 21時) (レス) id: 7e7e321463 (このIDを非表示/違反報告)
あき - 更新してほしいです (2018年7月27日 23時) (レス) id: f0a56d10c7 (このIDを非表示/違反報告)
ユン - なぜこれで完結しているのでしょう… (2018年7月8日 13時) (レス) id: 99e77d7118 (このIDを非表示/違反報告)
じあ(プロフ) - 凄い面白い!!続きが気になりすぎます!頑張ってください! (2017年7月29日 20時) (レス) id: eff2d09bf8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:kaho | 作成日時:2017年3月14日 11時