◆038 ページ38
.
着々と話が進み
家族顔合わせ当日。
私はキムソクジンと先に
待ち合わせ場所のお店へとやってきていた。
『いい？絶対ボロが出ないように
この前言った事を守ってね』
「本当にやるのかよ…」
『当たり前でしょ、結婚する人達が
“ヤー”とか“お前”とか言わないし増してや親の前。
怪しまれるに決まってる』
“この前”とは
家族顔合わせ日が決まる前の日。
キムソクジンと私とで
いくつか口合わせのための会議を開いていた。
まあ、日付的にはおかしな点がたくさんあるが
それはまぁなんとか誤魔化せるとして…
誤魔化せないのがお互いの呼び方だった。
人の前では“チャギヤ”、“ヨボ”を使ってお互いを呼ぶ事。
これは徹底すべきだ。
なぜなら、“結婚するのにあんた達の呼び方は愛が感じられない”という私の母による指摘があったからだ。
その場では、人前だと恥ずかしいからという理由で通したが、これは疑われる可能性があるので徹底的に変える必要がある。
『一回、呼んでみて』
「は、」
『早く』
「はぁ…。、……ヨボ」
『……』
やっぱり、ぎこちない。
そして何より
『気持ち悪い』
呼べって言ったのはお前だろというキムソクジンに
ごめんねチャギヤ♡と言うとキモイと頭を軽く叩かれた。
「随分と仲が良いですね」
「ジョングガ。」
早かったな、と言うキムソクジンに
黙々と席に座る、いとこのジョングク君。
ジョングク君のことを見なくてもわかる。
…私のことをめっちゃ見てる。
『ハハハ…』
刺さるような視線を感じながら、
私はキムソクジンに“今からちゃんとしろよ”という
合図をバレないようにおくる。
「ジョングギが来たってことは
そろそろ父さんと母さんが着くのか。」
『あ、うちもそろそろ到着するって』
この前みたいなひどい緊張はもうないが
この男の子…ジョングク君がいることにより
変な緊張が私を襲った。
「ジョングガ、
そんなAを見つめて、惚れでもした？」
「いえ、全く。ただ、ヒョンは
“こういうタイプ”の人選ぶんだなって
意外に思っただけです」
人妻だぞーと冗談めかして言うキムソクジンに
真顔でそう答えたジョングク君。
ていうか“こういうタイプ”って何よ(怒)
「高校生のガキにはわからないよ」
「ふーん、」
どうやらジョングク君は
私のことが嫌いのようだ。
今にも刺さりそうな鋭い視線に
私は身を縮こまらせた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 2894人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
アイアイ(プロフ) - 内容が好きすぎて何度も見返してます❤️更新待ってます！続きが気になります！ (8月9日 21時) (
レス) @page43 id: ef22ae402e (このIDを非表示/違反報告)
ソア(プロフ) - WWHさん» ありがとうございます😭なかなか更新できずにいたのですがこれからはちゃんと更新していきますのでよろしくお願いいたします🥺 (2022年8月13日 1時) (レス) id: f38870ceaa (このIDを非表示/違反報告)
WWH(プロフ) - 初めまして✨いつも見させていただいてます！！このソクジンの口調といい全部最高すぎます！！これからも応援してます~😭 (2022年8月11日 16時) (レス) @page41 id: 91cce3d1cc (このIDを非表示/違反報告)
ソア(プロフ) - しいんさん» うわああああ😭そんなこと言っていただいて本当に嬉しいです🥲🥲これからこのお話もどんどん更新していこうと思っているので、よろしくお願いいたします！！😭😭😭 (2022年2月4日 23時) (レス) id: f38870ceaa (このIDを非表示/違反報告)
しいん - うあああ…最高すぎます泣できちゃった恋愛をみて主様に恋しちゃいました！！これからも頑張ってください！応援してます~~！ (2022年1月22日 0時) (レス) id: 4349a34933 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ソア
| 作成日時：2021年9月9日 14時
