◆037 ページ37
.
「ハハハハハハ!ウリソクジニは
とんでもないお嬢さんを連れてきたね」
『と、とんでもない…?』
私は今、
面と向かって悪口を言われているのだろうか。
「お父さん、私は真剣なのよ」
「あぁ、わかってる。けど、彼女をみてごらん。
大の大人2人を前に、緊張しているだろうに」
“自分の意見をきちんと言える子だね。
ウリソクジニのタイプそうだ。”と笑うお父様。
そんなお父様にお母様も、
薄っすらと笑顔を浮かべた。
「ごめんなさいね、私たちに彼女も紹介したことがない子だから、どうも怪しく感じちゃって。」
『いえ、私こそ随分と生意気なことを…』
「んふふ、いいのよ。あなたの覚悟と気持ちはよーくわかった。さて、お料理が冷めちゃう。もっと食べてちょうだい」
ニコニコと笑うご両親を前に
私の選択は合ってたのか複雑になったが
どうせなら、2年間突き通してやろうと固く誓った。
『あ。』
「あら、電話は終わったの?」
「はい、今さっき…」
「じゃあ突っ立ってないで早く座って。Aさんとはもう話はついてるわ。それで、いつ式をあげるのかしら?」
「母さん…」
電話を終えて帰ってきたキムソクジン。
お母様は笑顔で席に座るよう急かした。
キムソクジンの頭の上にはハテナが見える。
「その前に家族の顔合わせだろう。」
「あら、そうだった。
Aさんのご家庭との顔合わせが先ね」
楽しそうに話すお父様とお母様。
キムソクジンの顔は私の方を向く。
まるで、「何を話してたの?」とでも言いたそうに。
私はそんなキムソクジンにハハハーと笑いかけた。
.
.
「また顔合わせの日にね」
『はい、またご連絡させていただきます』
「ソクジナ、Aさんをちゃんと家まで
安全に送り届けるんだぞ。」
「はい。…行くぞ」
もう帰る時間になり、家の門の前。
それだけ言って車へと行こうとした
キムソクジンの腕を引っ張る。
「なっ、」
『お父様とお母様に、ちゃんと挨拶しなさいよ』
「…おい、なに」
『あ、い、さ、つ』
「…」
口籠るキムソクジンにお父様とお母様は口を開いた。
「ソクジナ、体に気をつけるんだよ」
「いつでも帰って来い、酒は相手してやる」
キムソクジンはしばらく考え込んだ後、
「父さん母さんも、お体に気をつけて…」
と言った。
それを聞いたご両親は
嬉しそうに笑い、頷いた。
2893人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
アイアイ(プロフ) - 内容が好きすぎて何度も見返してます❤️更新待ってます!続きが気になります! (8月9日 21時) (レス) @page43 id: ef22ae402e (このIDを非表示/違反報告)
ソア(プロフ) - WWHさん» ありがとうございます😭なかなか更新できずにいたのですがこれからはちゃんと更新していきますのでよろしくお願いいたします🥺 (2022年8月13日 1時) (レス) id: f38870ceaa (このIDを非表示/違反報告)
WWH(プロフ) - 初めまして✨いつも見させていただいてます!!このソクジンの口調といい全部最高すぎます!!これからも応援してます~😭 (2022年8月11日 16時) (レス) @page41 id: 91cce3d1cc (このIDを非表示/違反報告)
ソア(プロフ) - しいんさん» うわああああ😭そんなこと言っていただいて本当に嬉しいです🥲🥲これからこのお話もどんどん更新していこうと思っているので、よろしくお願いいたします!!😭😭😭 (2022年2月4日 23時) (レス) id: f38870ceaa (このIDを非表示/違反報告)
しいん - うあああ…最高すぎます泣できちゃった恋愛をみて主様に恋しちゃいました!!これからも頑張ってください!応援してます~~! (2022年1月22日 0時) (レス) id: 4349a34933 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ソア | 作成日時:2021年9月9日 14時