これ、どういうことですか？

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「なんか、Aさんからジホを奪ったみたいになっちゃって、Aさんに悪いことしたなーって思ってたんです。」




この場の雰囲気は最悪。




「結婚前提にお付き合いしていたのに、私がお先に結婚する形になってしまって、ごめんなさいAさん。」




”素敵なお相手、見つかるといいですね。”



私にしか聞こえない声でそう言った目の前の女に
水をかけようとしてグラスに手を伸ばした瞬間。






『っ！』

「いちいち挑発に乗るな、」




私の手を、掴んでいるこの男、



『、なっ、』

「ムキになることないだろ。」





なんでここにこいつが？
キムソクジンがいるの。






「わぁ、驚いた！！もしかしてAさんの新しいお相手だったりします？えー、切り替え早すぎません？」


『ヤー、ソンミンジュ』




ミンジュの嫌味は止まらない。




「しかもかなりの面食いなんですねAさんって。」

『あんた、いい加減にっ、』

「Aヤ。」







私が話しているのを遮って
こいつ、私のこと名前で呼んだ…！？




『な…っ！』



私の腰に手を回すと、
そのまま自分の方へと寄せるキムソクジン。
そして、ぐいっと体が密着すると




「前の男のためにムキになってるの見ると、いい気しないな。」



そう言って、私の顎を親指でそっと撫でた。



『ヤー、何言ってん、』

「俺より前の男の方がいいのかよ？」





私の言葉を遮るなり、
近くにいたスタッフに二人を外に出すよう指示を出すキムソクジン。




「かしこまりました。
お客様、行きましょう。」





離してよ！と暴れるミンジュは、
近くにいたスタッフによって連れて行かれた。




横にいたジホは、周りに頭を下げて
気まずそうに自ら出て行った。









『いつまでこうしてるつもり』

「何が？」

『離してくれる？！』

「おっと」





スッと離れた手と体。






「A、大丈夫！？」

「オンニ！大丈夫ですか？！」





騒ぎを見ていた人たちが一気に集まってきて
私たちに注目が集まった。





「本部長！ここにいらっしゃったのですね、
大丈夫ですか？」

「うん問題ないよ。」






そこで私たちをジーッと見ていた職場の同僚が
痺れを切らしたのか、口を開いた。






「あのー、どのようなご関係なんですか？」







その質問に、キムソクジンは
にこりと気持ちの悪い笑顔を浮かべた。

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