陽炎（Ohno×Nino） (ページ28)

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触れてこれが答えなんだと思った。

別に似てるからとか、
そんな見た目だけのじゃなくて

その人の内面、雰囲気、癖。
すべてに一瞬で惹かれたんだ。

だから好きだなんて言うつもりもない。

「もう近づくな」と言われたから必要最低限話しかけない。

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家についたらそうしよう。

そう思って階段を上り終えたとき
目の前にニノミヤさんがいて、
幻覚だと思った。

おいらの怪我に気づき心配して
無理やり部屋に入れられる。

言うつもりはなかったのに
おいらの口はぺらぺらとしゃべりだす。

止めてほしい。

その一心で。

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睫にさっき流した涙の雫をつけ、
目を瞑るニノミヤさん。

好きって伝えるつもりもなかったのに
キスした瞬間に衝動的に言ってしまい

恥ずかしさと
なんだかいえないこの気持ちを紛らわすために

またニノミヤさんにキスをした。

N「んっ…ぁっ・・・オオノ・・さんっ」

胸を押される。

O「んっ?」

おいらはゆっくり唇を離す。

N「僕も…好きです、オオノさんことっ」

返事は別に求めてなかったのに
耳まで真っ赤にして…。

ねぇ功一。

見てる?

おいら、お前が死んだとき一緒に死のうと思った。
けど生きてて良かったよ…。

お前以外の人を愛せたから。

O「ニノミヤさん可愛い!」

おいらはたまらんとばかりに強く抱きしめた。

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N「うっ…苦しいっ」

O「あっごめんごめん」

見つめあって二人で笑った。

いつか、おいらの過去を話すことになっても
おいらはニノミヤさんが好きだから…。

それを忘れないでね。

もう一度頬に手を添えてゆっくり口付け。

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好きだよ、ニノミヤさん。