陽炎（Ohno×Nino） (ページ18)

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N「ジュンくん…」

ジュンくんの気持ちには気づいてた。
ずっと、ずーっと前から。

でも僕を唯一理解してくれて
不器用で
優しくて・・・・・・。

僕なんかよりジュンくんを想ってくれる人が
いると思うから。

だからジュンくんの気持ちには気づかないフリをした。

中途半端な気持ちだと悪いと思ったから。

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「ねぇ、ねぇ、そこの可愛い僕ぅ」

「ひとり?相手してやろうか?」

ジュンくん…ごめん。

「おい、返事しろよ!」

誰かの足が僕の体を蹴る。
体勢がくずれて僕は道路に倒れた。

「うわっへぼ」

「でも以外に可愛い顔してんじゃん」

「うわっそんじょそこらのお店の子より可愛いじゃん」

N「うっ…いったい・・・」

「声も可愛い!なんだこいつ?本当に男か?」

男達のひとりが僕の胸を押す。

「胸、ねぇみたいだぜ?男だよこいつ」

「いいじゃんたまには男が相手でも」

不気味な男達の笑い声。

N「ちょっと離して!やめてください!」

両手を掴まれてどこかに連れて行かれそうになる。

「力、弱ぇな」

僕が抵抗しても成人男性５、６人の力には敵わず
無理やり車に乗せられる。

塞がれる口。

N「んーっ!んんっ!」

「ちょっと黙ってろ」

ただこれが夢であればと願う。

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きっと僕がジュンくんを傷つけたからだ。

神様は僕に罰を与えるんですね?

なにかわからないものをハンカチで吸わされ
僕の瞼はゆっくり落ちた。