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はっ!っと我に返って
オオノさんを押し返す。
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O「いってぇ…」
オオノさんはベットの隣にあった棚にぶつかった。
N「あっ…その・・・」
オオノさんは目を丸くして驚いた。
O「すっすいません!」
そう言ってそそくさと僕の部屋から出て行った。
N「なんだったの」
唇に残るオオノさんの唇の感触。
僕はそっと自分の唇に触れた。
キスなんていつぶりだろう。
あの人がいなくなって何度か他の人と体を重ねた。
でもキスだけは絶対にしなかった。
だってあの人の唇の感触を忘れたくなかったから。
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なんでキスなんかしたんですか?
オオノさん。
そっと壁に手を寄せて耳を当てた。
とんとんとん、聞こえてくる隣の部屋の音。
料理でも作ってるのかな?
そういえば今夜一緒に飲むって言ってたのに。
こんなんじゃ飲めないじゃん。
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なぜか知らないけど
涙が溢れた。
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作者名：黄桃 | 作成日時：2011年8月4日 11時
