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て ページ9
ゆっくりと、五人は横並びに歩き出す。
とある"箱"を作りながら。
「ジェルくんが休んでいる間、この箱に乗ってて。」
「……箱に……？」
きょとん、とした顔をさせて
四人の顔を見つめる。
「ジェルくんが休んでいる間も、置いて行かれないように。さ？」
その箱には、六色の紐が付いていた。
ひとつの紐は、凄く長くて。
でも、きちんと誰かが持っているような弛み方。
「ほら！ふっかふかのお布団付きだよ！？……しっかり休んでね…？」
赤髪の彼は、橙色髪の彼を箱に行くよう促して、
赤色の紐を掴んだ。
「お前が疲れたなら、俺達が置いてかれないように引っ張ってやる。だから、目一杯休んで。」
桃色髪の彼は、橙色髪の彼の頭を撫で、
桃色の紐を掴んだ。
「僕らの誰かが疲れたら、一緒に乗せてよね。」
水色髪の彼は、橙色髪の彼の枕を整え、
水色の紐を掴んだ。
「誰かが休んでいる間は、元気な人が引っ張っていきますから。」
黄色髪の彼は、橙色髪の彼に布団を掛け、
黄色の紐を掴んだ。
「この箱に君を乗せて、何処までも。」
この箱に君を乗せて＿＿fin
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作者名：もぐ@わんこ | 作成日時：2022年8月13日 0時
