episode7 ページ7
バタンッ
「…え？え？」
これは、これは何？
こっぱずかしい、胸がドキドキする
知ってる
知ってる、この感情
…単純すぎるでしょ、私…
あんなアイス半分もらったぐらいで
出会って間もない人を好きになるなんて…
「…花火大会…」
浴衣着るの面倒だったけど
ちゃんと着ようかな…
リップも新しいの買おうかな…
髪も可愛くしていかなきゃ
母:Aーご飯だから降りてきなさいー
「…はーい」
家族との団欒の時間
私は朝と夜のこの時間が苦手だ
キッチンへ行くといつ帰ってきたのか分からない
お姉ちゃんが当たり前のように料理を手伝っている
ユキ:やっぱ夏は冷やし中華だよねー
姉の好物が嫌いだ
味覚が合わないと言えばいいのか
私が冷やし中華嫌いなの知っている
それでも母は姉を優先して家族皆同じ食事。
専業主婦の母と仕事が遅い父
父以外の3人で食事を摂ることが普段の私たちだ
母:ユキ、大学の試験もうすぐでしょ？
ユキ:うん。明日から図書館寄って帰るから、私の夜ご飯いいよ
母:そう？帰り気を付けなさいよ？
ユキ:友達と一緒だから大丈夫だよー
好きでもないご飯はどうしてこんなに味がしないのか
いや、ご飯だからではない
姉が母と微笑ましく話している間
私は空気も同然だ
「…ごちそうさまでした」
母:ちょっと、残さず食べなさい。
「…」
母:本当にうちはおかしな姉妹ね、ユキの方が痩せてるのに食べるなんて
そんなの言われなくても分かってる
姉のユキの方が細いのによく食べる
姉より痩せていない私が姉より食べないのは当たり前
姉のように華奢で細い体型になりたいからだ
母:そんなことばっかしてるともうご飯作らないわよ
「…そうすればいいじゃん。お姉ちゃんのだけいっぱい作ったらいいじゃん」
ユキ:A…
バタンッ
嫌いだ
姉に優しくできない私が
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Y H(プロフ) - 完璧でない夢主ちゃんなんて初めて見て、とても引かれました。 (2019年11月14日 20時) (
レス) id: f0597afb21 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：君との時間。
| 作成日時：2018年12月21日 17時
