シャングリラ【吉沢亮】 (ページ1)

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キラキラと輝く青春

特に恋愛は青春の最高潮である。
高校生というたったの三年間が人生の最高潮

夢心地な気分
そんな言葉が一番当てはまるのではないか

私を除く女の子たちは皆幸せそうだ。

ゆり:はい。聞け。彼氏のいない愚民共。

"愚民って。"
"彼氏のいるゆり様いかがなさいましたか"

中高エスカレーター式の女子校に通う私たちは
共学の高校よりも出会いが圧倒的に少ない。

だから放課後はこうやってマックやカラオケで集まり唯一彼氏のいるゆりちゃんの話を聞く毎日。

ゆりちゃんは塾が同じ田中君と付き合ってもうすぐ半年になる
高校一年生の夏休み前という一番浮かれてる時期

ゆり:はやとくん(田中君)の友達が女の子紹介して～だって！で、来週の金曜日にS高と遊ぶんだけどくる人ー！

S高とは、ここらの地域で私たちの通うA高の女子校と同じ唯一の男子校。

ゆりちゃんの彼氏はそのS高に通っている

"S高⁉行く行く！"
"イケメンいる？いる？"

私とゆりちゃんを除く二人は大はしゃぎだ

彼氏のいるゆりちゃんと

'私'を除いて。

ゆり:Aは？やめとく？
「…うん」

AA、高校一年生、15歳

恋愛に憧れながらも
男性が苦手です

"初恋の男の子の件？"
"あーあったね。"

「うわあ、思い出させないでよ…」

小学生の頃の恋愛なんてカウントしないだろう
初恋という主旨では当てはまるかもしれないが
両思いだとしても、付き合ったとしても

キスやそれ以上の行為をするはずもない
手を繋ぐぐらいではないか？

私が好きになったのは、関西弁の男の子だった。

関西から引っ越してきて
その頃から美少年と呼ばれていた人気者

クラスの女子は皆彼のことを一度は好きになったと思う
それほど彼は人から惹かれる存在だった

" お前、ほんま姉ちゃんと似てへんよな "

その一言は
小学生ならではに気にしていた私にとどめを刺す言葉

私のコンプレックス。

姉。