107.一年と一つの恋の終わり ページ7
Aside
葵からの告白、びっくりしたけど嬉しかった。
どうしたらいいのか分からなくて雪に相談したけど
しっかり断りなって言ってくれた。
今日は大晦日前日。
葵に会ってしっかり返事をする。
葵に今日会えるか聞いたら
会えるよって言ってくれて
駅の近くのカフェで会うことに。
…緊張する。
大事な友達を失いたくないけど
答えないままじゃなくて
しっかり返事をしたい。
カフェの前で待ってると、
『A!』
葵がいつもの笑顔で来てくれた。
「おはよう、葵。」
葵「うん、おはよ!
とりあえず入ろっか。」
「うん。」
お店に入ると窓側の席に通してくれた。
「葵、この間の話なんだけど…」
葵「俺さ、分かってたんだ。」
「え?」
私の話を遮るように話を続ける葵。
葵「そもそもAが好きな人ができたって言うなんて
初めてのことじゃん?
男に慣れてないAにとって
この先何回もある訳じゃない。」
葵はいつも優しく見ててくれてた。
「うん。」
葵「だから分かってたんだよね。
俺のこと好きになってくれて、
付き合って、これから先ずっと一緒にいて、
それは無理なことだなって。
だから気持ちだけでも伝えたかった。
困らせてごめんね。」
「…ううん。」
ここで私が泣くのは絶対に違うから
一生懸命耐える。
「ごめんね、その気持ちには応えられない。
でもすごく嬉しかった。本当にありがとう。」
葵「ふふ、Aは優しいね。」
「ううん、ずっと一緒にいてくれてありがとうね。
こんなに仲良くなれた男子は葵しかいなかったし
葵と雪がいてくれたおかげで高校生活すっごく楽しかった!」
ちゃんと感謝の気持ちを伝えたかったから
伝えられてよかった。
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作者名:Jellyfish | 作成日時:2022年1月14日 20時