【ヒロアカ】君とまた、もう一度。7 (ページ19)

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第316話ページ19

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「なら次その反省を踏まえて行動すればいいだけだ。

俺はお前が成長したと思ってるし
良い方向に変化していったと思う。
だから信じてる。

自分の限界はこれまででわかっているはずだ。

お前は今回のことを悪い風にばかり言うが、
今回自分の限界で他人に心配をかけずに協力する事を成功させたってことだろ。

人間1人の世話にも金はかかるし沢山の人の労力も消費させる。
ちゃんと動かせる体を持つ事もひとつの貢献だ。

…つーか俺の願望もあるか」

言われてみれば
そうだね、今までの怪我でどんだけの人を動かしてきたのかわかんないレベルだし。

普通に学校負担のとか全部含めたらとんでもない額の金も動いてそうだし。

「じゃあボクからも先生にお願い、いいですか?」

「ああ、なんだ?」

「先生半分の視力と半分の脚力失ってるじゃないですか。
だから…これ以上なんも欠けずに生きてください」

自分で言っていて自然と顔が俯いた。
日常生活に支障をきたしすぎるソレは思い出すだけで背筋が冷たくなった。

「これ以上失くしたら先生、元の生活に戻った時に先生できなくなっちゃうじゃないですか。
そんなん困りすぎるし、なんていうか...!困りすぎるし!!!」

「最後の方日本語下手なの出てるぞ」

「本気で言ってるのにひっどい!!」

ボクがそう言うと先生が薄く笑った声が聞こえた。

笑い事じゃないし!!!

「お前が心配してくれてるのは伝わったよ。ありがとう」

「………急に優しくなんないでくださいよ」

「お前がひどいっつったから感謝してるの伝えたんだろうが」

先生が優しくなるとなんだか反応に困ってしまう。

前はこんなこと無かったのに。
茶化せたはずなのに今はもう先生の優しさを茶化せない。

なんでかなんて正直わかってる。
優しくされて嬉しいんだ。
嬉しくて喜んじゃうから咄嗟に茶化そうなんて思えないんだ。

「先生」

「ん?」

「ありがとうございますね、いつも」

「感謝される事がありすぎてなんの事で感謝されてるのかわからないな」

「そりゃーいつも話聞いてくれる事っすよ。
ボクそれがめちゃくちゃ嬉しいんです」

「いつでも聞くよ話くらい」

その一言ですら嬉しくてにやけてしまう。

電話はそれが相手に伝わらないから良い。