【ヒロアカ】君とまた、もう一度。7 (ページ17)

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第314話ページ17

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自分でも驚くほど弱々しい声だった。

謝ることができない人間に謝れだなんて暴論を言っていると思う。

それでも、そう言わずにはいられなかった。

「お前を、
治崎廻という人間を許す事はできないよ、
ごめん、できない。
一生できない。

そっちは許して欲しいなんて思ってもないだろうけどさぁ!

ボクはあんたを許さないから

治崎は一生償い続けろよ」

"だけど...今日この日も人生において良い方向に向かう分岐点になればいいな、なんて思うのだ。"

全然だ。
これをあいつにとって良い方向へ進む分岐点にもしてやりたくないし、治崎廻という人間を人生の分岐点にするのもムカつくし。

思ってるより人生うまくいかないなあー、なんて今に始まったことではないのに思う。

やっぱりボクには綺麗事は似合わないらしい。
とあらためて思った。

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その日の夜、いつもはすぐに寝付けるボクもさすがになかなか寝付けなかった。

まあ親の仇を目の前にして安眠できるヤツもそういないだろうけど。

なんとなく1人で悶々としているのが嫌でボクは電話帳を咄嗟に開いた。

誰かに今のこの心情をうちあけたいと思ったのだ。

頼れる大人…
電話帳に頼れる大人の名前は2つ。

ホークスか相澤先生か…

この2人にはたくさんお世話になってる。
ふたりが今電話に出れる状況だったとしたら、たぶんどちらに電話してもちゃんと話を聞いてくれると思う。

だから迷ってしまうのだ。

そんなボクが電話をかけたのは＿＿

「相澤先生」

「なんだ、こんな時間に」

「ボク、治崎廻に会いました」

「ああ、聞いたよ」

あ、聞いてたんだ。
色々と説明する手間が省けたってもんだ。

「なーんだ、聞いてたんすね」

「オールマイトから聞いた。一応担任だからな」

ボロボロになっても生徒の話聞かされるなんてたーいへん。

「で?なんだ。こんな時間に電話してきたって事はなんかあんだろ」

「うーん…なんかっていうか…
ただ電話したくなっただけ...かもですね」