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天元「ふーん…夏祭りねぇ…」
無一郎くんとのお出掛けの詳細が決まったので、部活の時間中にちゃんと先生にも報告をした
念の為、準備室に移動して二人きり
適当な台の上に腰を下ろして、自身の膝に頬杖を付いて不服そうに話を聞く先生
A「や…約束だったので…」
天元「…それは わかってるけどさ」
A「人も沢山居るし、本当に二人きりって訳じゃないので…それならいいかなって思ったんですけど」
天元「まあ確かにな…下手に個室に二人きりになられるよりはずっとましだけどよー…
は〜ぁ…わかっちゃいるけど、やっぱ腹立つな〜」
先生の前で立っていた私を引き寄せて、ぎゅっと優しく包み込みながら項垂れるように言う
A「…先生は今年も見回りでお祭り来るんですか?」
天元「あぁ、その予定」
A「…じゃあ、その日一瞬だけ時間下さい…」
天元「え?」
A「当日、無一郎くんと会うよりも先に宇髄先生に浴衣姿見せに行きます」
天元「…!ん…わかった、楽しみにしてるな」
A「はい」
よかった、やっと笑ってくれた…
胸元あたりに顔を埋めてた先生が私の言葉に顔を上げて、柔らかく笑って応えてくれた事にほっとした
天元「どさくさに紛れて、変な所触らせんなよ…」
A「無一郎くんはそんな事しませんよ…っ///」
天元「どうだかな〜…Aはあいつに甘いしさ…」
A「それは…無一郎くん、甘え上手だから…」
天元「ほらみろ!あー…心配だなー…」
わざとらしく頬を膨らませながら、ただを捏ねる子供みたいに引っ付いてくる
こんなにあから様に拗ねられると…なんか……
天元「…こら、何笑ってんだよ…」ムッ
A「だって…先生がなんか可愛くて…」クスクスッ
天元「うっせぇ…///」
私の言葉に、珍しく照れてふいっと視線を逸らした先生に…またふふっと笑みが零れた
A「好かれてるって伝わってくると、やっぱり嬉しいものですね…」
こんな風に真っ直ぐに伝えて貰えるって幸せだな…
普段、見上げる位置にある先生の綺麗な髪に
そっと指を絡ませて撫でながら言うと
天元「何言ってんだ…」
A「え?」
また先生の視線が私の方へ戻ってきて、真剣な眼差しが私を捉えたので手を止めると
天元「好きどころか、愛してるっつーの」
A「…っ///……不意打ち…ずるい…///」
天元「…ふっ」
してやったり、とでも言いたげな先生の笑顔に
やっぱり今日も…私は勝てないんだ…
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レモネード - 宇髄先生も気持ちは同じなんだね。でも夢主ちゃんも宇髄先生の気持ちをきちんと汲み取れればいいんだけど……なぁ。ますます新章が気になるなぁ。夢のことが現実にならなければいいんだけど……。 (2021年7月23日 15時) (レス) id: 029fc8293f (このIDを非表示/違反報告)
momoko19960430(プロフ) - レモネードさん» 宇髄先生が理由に勘づき、何か大きな決断をしたようですね…。宇隨先生の気持ちを、夢主はちゃんと汲み取れるのか……それとも、これを聞いても意思は変わらないのか……そして宇髄先生の最悪な選択肢が何なのか…。新章で遂に大きく動きだします (2021年7月23日 7時) (レス) id: 97219a3715 (このIDを非表示/違反報告)
レモネード - やっぱり宇髄先生も伊黒先生も気にしていたんだね……。梅ちゃんやカナヲ達には相談できたけど、先生と一緒にいたいという事だけは言えれなかったね…。先生と向き合って話をして、答えが見つかればいいんだけどなぁ…。 (2021年7月22日 14時) (レス) id: 029fc8293f (このIDを非表示/違反報告)
momoko19960430(プロフ) - レモネードさん» 周りには真剣に向き合って話を聞いてくれる人が沢山いることを、分かっているつもりでも…やっぱり根本には内気な性格が消えずにありますね…そこを早く打破しないと、、、 (2021年7月21日 21時) (レス) id: 97219a3715 (このIDを非表示/違反報告)
レモネード - おみくじの言葉も気になるよね……。それにクリスマスの時は仕事だったから会えなかったけど、宇髄先生は寂しかったのね。もっと周りの友達や先生達にも色々と相談しておいたらまた違う答えが出ていたのかなぁ? (2021年7月21日 1時) (レス) id: 029fc8293f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:P | 作成日時:2021年6月24日 13時