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天元side
ここ最近…特に夏休みが終わった辺りから、心做しかずっとAに元気がなく見えた
時が経つにつれて、次のステージへと進む準備も始まり…不安な事も多いのかもしれない
それに加えて、立場上なかなかゆっくりと二人きりの時間が取れないせいで
ちゃんと話を聞いてやる事もままならず、クリスマスだって仕事で潰れちまったし…
埋め合わせってのも嘘では無いけど、春休みのどこか一日くらいは
そういうの一旦忘れて楽しめる日を作ってやりたかったんだ
A「ふふ…っ」
嬉しそうにチケットを握りしめて微笑んでいるAを見て、自分まで子供みたいに嬉しくなる
天元「…っと、ぼーっとしてると人にぶつかるぞ」クイッ
A「わ…ありがとうございます…っ///」
Aの肩を引き寄せて、人混みの少ない方を歩かせる為に位置を変ると
「あら〜スマートで格好良いわね、宇髄くん!」
A・天元「…!?」
人混みの中、確かに聞こえた聞きなれた声に振り向くと、それは…
A「カナエさん!…と、不死川先生!?」
カナエ「こんばんは」
天元「二人もここで年越しか?」
カナエ「クリスマスは不死川くんのお家で過ごしたから、年越しはこっちと過ごそうって話になって…ね?」
実弥「あァ……にしても、お前らの組み合わせ よく見るなァ」
A「ぅえ…っ」ビクッ
そう言えば、前に不死川とAが一緒にいる所に気になって話しかけちまった事あったっけ…
不死川の鋭い指摘に焦り出すA
ここは俺が上手く誤魔化さねぇと
天元「たまたまだよ。部員と顧問ってのもあるし
それに今だって、少し先の所に煉獄ん家とかこいつん家の家族もいるしな…胡蝶は知ってんだろ?」
カナエ「えぇ」
助けを求める様に胡蝶に話を振ると、それを察したのか笑顔で頷いてくれる
不死川もそれを見て納得した様でほっとしたのも束の間…
カナエ「でも宇髄くんとAの仲は特別だって事も、もちろん知ってるわ…」コソッ
天元「…!?」
他には聞こえない様に俺の隣を通り過ぎる間際に爆弾発言を残した胡蝶に、思わず目をぎょっとして見ると
"あの子の事、宜しくね"
そう言い残して、また笑顔で不死川の横へ歩いて行った
さすが不死川を射止めた人だ…適わねぇな
そして何より…
A「びっくりしちゃいました……って、先生?」
天元「…何でもねぇよ」
Aの幸せを願う人々の言葉を聞く度
心底周りに信頼されて、愛されてるんだなと…痛感するな
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レモネード - 宇髄先生も気持ちは同じなんだね。でも夢主ちゃんも宇髄先生の気持ちをきちんと汲み取れればいいんだけど……なぁ。ますます新章が気になるなぁ。夢のことが現実にならなければいいんだけど……。 (2021年7月23日 15時) (レス) id: 029fc8293f (このIDを非表示/違反報告)
momoko19960430(プロフ) - レモネードさん» 宇髄先生が理由に勘づき、何か大きな決断をしたようですね…。宇隨先生の気持ちを、夢主はちゃんと汲み取れるのか……それとも、これを聞いても意思は変わらないのか……そして宇髄先生の最悪な選択肢が何なのか…。新章で遂に大きく動きだします (2021年7月23日 7時) (レス) id: 97219a3715 (このIDを非表示/違反報告)
レモネード - やっぱり宇髄先生も伊黒先生も気にしていたんだね……。梅ちゃんやカナヲ達には相談できたけど、先生と一緒にいたいという事だけは言えれなかったね…。先生と向き合って話をして、答えが見つかればいいんだけどなぁ…。 (2021年7月22日 14時) (レス) id: 029fc8293f (このIDを非表示/違反報告)
momoko19960430(プロフ) - レモネードさん» 周りには真剣に向き合って話を聞いてくれる人が沢山いることを、分かっているつもりでも…やっぱり根本には内気な性格が消えずにありますね…そこを早く打破しないと、、、 (2021年7月21日 21時) (レス) id: 97219a3715 (このIDを非表示/違反報告)
レモネード - おみくじの言葉も気になるよね……。それにクリスマスの時は仕事だったから会えなかったけど、宇髄先生は寂しかったのね。もっと周りの友達や先生達にも色々と相談しておいたらまた違う答えが出ていたのかなぁ? (2021年7月21日 1時) (レス) id: 029fc8293f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:P | 作成日時:2021年6月24日 13時