#420 ページ20
カラン…コロン…ッ
鳥居を潜ると、更に人の量が増す
メッセージに既読が付いてるから先生も近くに来て居るはずだろうけど…
A「あ…!」
辺りを見渡してみると、あの高身長が見つからないわけがなく
まだ私に気付いてない先生はちらちらっと控え目に私を探している様だった
そんな先生を見ていたら、何だか悪戯心が働いてしまい ゆっくりと先生の側まで忍び寄る
A「……先生!」クイッ!
天元「…!びっくりした…っ」
先生の真横まで着き、先生が着ているTシャツの裾をくいっと引っ張りながら顔を覗かせると
先生は目を丸くして、やっと私に気付いてくれた
A「ふふ、全然こっちに気付かないみたいだったので驚かせたくて……って、先生?」
天元「…え……あぁ、悪い…///」
A「どうかしました…か?」
上手く驚かせた事が嬉しくて、にこにこしながら先生に話し掛けていたら
口をぽかんと開けたまま言葉を発しない先生に気が付き、また顔を覗き込む
あれ?心做しか先生、何だか少し頬が赤い?
天元「…煉獄のやつ置いて来て正解だったな……」
一瞬私から視線を外して、口元を抑えながらそういう先生
A「…?何でですか?」
その言葉の真意がわからずに首を傾げると…
外された視線は再び私に戻ってきて、そのまますっと私の耳元まで顔を近付けた先生が
天元「…こんな可愛い姿、他の奴に見せたくねぇだろ」コソッ
A「…!///」
それは、喜んでくれたって受け取ってもいいのかな…?///
天元「去年の浴衣姿を想像してたから、こんなに大人っぽい姿が見れるなんて思ってもみなかった
いくら探しても見付けられない筈だな…」
A「…少しは先生に近付けましたか……?///」
天元「…ふ、あぁ…十分過ぎる…でも、あんまり急いで大人になんなくてもいいんだぞ」ポンッ
A「…」
急いで大人にならなくてもいいと…そう言って私の頭を撫でた先生は
少しだけ複雑そうな表情をして見えたけど…
天元「あ〜…この姿を時透にも見られるのかと思うと本当に納得いかねえけど…」ムッ
A「あははは…っ」
違和感を感じた次の瞬間には、いつも通りの先生の表情に戻ったから
私の気の所為だったのかな…と、深くは考えなかった
天元「待ち合わせまでの時間大丈夫なのか?」
A「あ…もう行かないと」
天元「見回りがてら邪魔しに行くから覚悟しとけよって言っとけ」
A「ふふ…話が違うって無一郎くん怒りますよ?」
49人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
レモネード - 宇髄先生も気持ちは同じなんだね。でも夢主ちゃんも宇髄先生の気持ちをきちんと汲み取れればいいんだけど……なぁ。ますます新章が気になるなぁ。夢のことが現実にならなければいいんだけど……。 (2021年7月23日 15時) (レス) id: 029fc8293f (このIDを非表示/違反報告)
momoko19960430(プロフ) - レモネードさん» 宇髄先生が理由に勘づき、何か大きな決断をしたようですね…。宇隨先生の気持ちを、夢主はちゃんと汲み取れるのか……それとも、これを聞いても意思は変わらないのか……そして宇髄先生の最悪な選択肢が何なのか…。新章で遂に大きく動きだします (2021年7月23日 7時) (レス) id: 97219a3715 (このIDを非表示/違反報告)
レモネード - やっぱり宇髄先生も伊黒先生も気にしていたんだね……。梅ちゃんやカナヲ達には相談できたけど、先生と一緒にいたいという事だけは言えれなかったね…。先生と向き合って話をして、答えが見つかればいいんだけどなぁ…。 (2021年7月22日 14時) (レス) id: 029fc8293f (このIDを非表示/違反報告)
momoko19960430(プロフ) - レモネードさん» 周りには真剣に向き合って話を聞いてくれる人が沢山いることを、分かっているつもりでも…やっぱり根本には内気な性格が消えずにありますね…そこを早く打破しないと、、、 (2021年7月21日 21時) (レス) id: 97219a3715 (このIDを非表示/違反報告)
レモネード - おみくじの言葉も気になるよね……。それにクリスマスの時は仕事だったから会えなかったけど、宇髄先生は寂しかったのね。もっと周りの友達や先生達にも色々と相談しておいたらまた違う答えが出ていたのかなぁ? (2021年7月21日 1時) (レス) id: 029fc8293f (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:P | 作成日時:2021年6月24日 13時