君と描く物語９

＃４０２ ページ2

梅｢…ー〜っ！やっぱり私は納得いかないわ！何であんな危険人物にまで優しくしちゃうのよ、Aは！｣ﾊﾞﾝｯ

A｢う…っ｣

カナヲ｢梅ちゃん、落ち着いて…！｣

童磨くんとの話し合いが終わり、その後無事に皆との打ち上げに間に合い合流すると
先にカナヲから説明を聞いていたらしい梅ちゃんに、案の定 お説教を喰らってしまった…

カラオケの一室にて、テーブルを勢いよく叩きつけながら鬼の形相を浮かべる梅ちゃんに
私は言い返す事も許されず、ただただ小さくなる

梅｢オリエンテーションの時も今朝も…自分が何されたかわかってないわけ！？

拉致よ！？犯罪まがいな事されてんのよ！？なのにあんたと来たら…っ｣

炭治郎｢まあまあ…！気持ちはわかるけど、でも先方も了承してくれたんだろ？｣

A｢うん…これからは普通に話し掛けるし、連れ去ったりしないって約束してくれたよ｣

梅｢あんたらお人好し過ぎんのよ！ちょっとアオイ〜！｣

アオイ｢…まあ、納得はいかないけど…何より Aが決めた事で、当人同士で既に話し合って解決した事に第三者が口出しは出来ないわね…｣

梅｢アオイまで…！？｣

私が萎縮して反抗できない分、皆が一生懸命梅ちゃんを宥めようとしてくれるけど
一向に怒りのおさまらない梅ちゃん

私の事を大切に思ってくれてるからこそ、これだけ怒ってくれてるのはわかってるんだけど…
どうにか梅ちゃんにも大丈夫だってわかってほしい…

でも、どうしたらわかってもらえるのか…

禰豆子｢あの…Aさん｣

A｢何？禰豆子ちゃん｣

説得出来る様な言葉が無いかと頭を悩ませていると、善逸くんの横から少し控えめに禰豆子ちゃんが顔を出して私に声をかけてくれた

禰豆子｢確かにAさんは、誰に対しても優しくて平等で…それはすごく素敵な事ですけど、無条件って訳では無いですよね

だから、その人に対してAさんが しっかり向き合おうって思ったのには
ちゃんと理由があったんじゃ無いですか？｣

A｢…！｣

禰豆子ちゃんの優しい問いかけにはっとした
私だけじゃなく、梅ちゃんもカナヲもアオイも…

梅｢…そうなの？｣

A｢……うん｣

カナヲ｢Aにとって、童磨くんは悪いばっかりの人じゃ無いって事…？｣

A｢………うん、ずっと感じてた事があるの…童磨くんと初めて話した時から｣


………そう…ずっと…この人は、私に対して悪意は微塵もないって…

それどころか…

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