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天元side
A「…先生の事ですよ…」
天元「…!」
俺が俯いたまま動かないのを見て、Aがさっきの質問に答えようと話し出す
A「カナエさんに聞かれて顔が浮かんだ人…
私にとっての良い出会いは、紛れもなく宇髄先生です…///」
あぁ、俺は本当に…どうしようもない程浮かれてる
普段ならこれくらいの感情の起伏、余裕で制御出来るのに…
Aのその言葉にやっと顔を上げて見ると、幸せそうな恥しそうな…
何とも言えない幸福感が溢れる声と笑顔で応えるAが見えて
…プツン
A「…え?せんせ………ンッ!」
気付けばそのまま俺は、俺の名前を大切そうに呼ぶその唇に吸い込まれる様に自分の唇を重ねてしまっていた
天元「……ハッ!」
重なってたのはほんの一瞬だったと思う
我に返って、とんでもない事をしたと理解した瞬間
血の気が引くのと同じ速度で瞬時に体を引き離した
天元「A…悪ぃ…!」
やってしまった…その一言だった
拒む隙すら与えずに無理強いしてしまったと思い、急いでAの顔色を伺うと…
A「…っ///」
天元「え…///」
さっきとは比べ物にならないくらい真っ赤になったAが、目を丸くして俺を見上げているのを見て
俺も釣られて体が熱くなるのを感じた
嫌がっては…ない、のか?
これってどういう…
天元「A…?」
驚き過ぎてなのか、何も声を発しないからAの感情が読めずに戸惑う
掴んでいた手をそっと離して、これ以上Aに害を加えてはならないと人一人分の距離を取る
まずい…Aが硬直したまま動かない…
とりあえず、今してしまった事を謝らないと
天元「A、あの…ごめん今のは…」
A「わ、わかってます…!」
天元「…え?」
俺の謝罪を遮る様に、硬直したていたAが堰を切った様に言葉を発した
天元「わかってるって…何を…?」
A「今のはその…魔が差したとか、事故的なあれですよね…?///
全然…あの、私 別に気にしてないですし!誰かに言ったりもしないので…っ」
天元「な…っ」
何…言って……魔が差したとか…それじゃまるで…
天元「…違うっつったら?」
A「え…」
天元「俺の意志でしたっつったら、A信じてくれんの?」
A「……まさ…か…だって先生………え?」
困惑、焦り、疑問…それらが入り交じる声
天元「…悪い、俺ちょっと頭冷やしてくるわ…作業進めて」
そう言ってAを残し、俺は部屋を出た
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momoko19960430(プロフ) - お酒さん» 誤字脱字が気になったので一部手直ししましたー! (2021年6月14日 13時) (レス) id: 97219a3715 (このIDを非表示/違反報告)
お酒 - 2021/06/13、めちゃくちゃ投稿しましたね!!暇だったんですか?? (2021年6月13日 23時) (レス) id: 48240712ac (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:P | 作成日時:2021年1月20日 13時