君と描く物語２

＃８２ ページ32

梅side

＿梅｢ここ最近のAの変化は、いい方へ著しく変わって行ってる
それは、傍で見てる私やカナヲが保証する

まぁそれを抜きにしても手に取る様にわかる結果が、この約一ヶ月間の告白の数

前に善逸が言ってた様に、二人が知らなかっただけで二人の事も噂になってたのは私も知ってた

同じクラスに規格外の私が居たから目立たなかっただけで、二人だって男子の視線を集めてた
ただ異性慣れして無い二人は、男子からしたら近寄り難い所もあって声をかけられる事も当時はなかったかもしれないけど…

今はその時とは状況が違う…特にA｣

＿A｢私？｣

＿梅｢カナヲは炭治郎単発への態度は前向きに変わったけど、他の男子達に関しては今まで通り

だからそんなに他の男子から告白される事もない

けどそれに比べて、Aは今 自分を肯定出来る様にって色んな方面に視野を広げて社交性を高めたり、自身のスキルを向上させてる

それが不特定多数の男子達の目にもとまって、今この告白オンパレードの現状がある
Aの努力が認められてるっていう点で見れば大成功とも言えるけど…

私とカナヲが心配してるのはその後の事｣

＿A｢心配って…？｣

＿カナヲ｢…A、告白を断る時 A自身凄くダメージを受けてるよね…？

Aは優しいから、断るしか出来ない状況が辛いんだろうなっていうのがよく伝わってくる

今は、相手が一方的にAを認知して好意を抱いて告白される感じで
そんなに関わりの深い人達からの告白ではないから、告白を断ってしまえば顔を合わせる事もなくなるけど

そういう関係の浅い人相手でも、Aは相手の気持ちを考えられる人だから傷付く…｣

＿梅｢でも今回は違うでしょ…？もし仮に私の読みが当たって、時透無一郎がAを好きになって告白してきたら

Aの気持ちは変わらず、やっぱり告白を断るしかない

その時、時透無一郎が傷付く事に対してAがどれだけ苦しい思いをするのかって思ったら…私もカナヲも心配なのよ｣

Aが先生に対してどれだけ想いを寄せてるのかわかってる
先生への気持ちを焚き付けたのも私だし、Aの今のやり方が間違ってるとは思わない

でも、その結果Aが傷付くのなら私は…

＿A｢…二人共、そんなに私の事考えて心配してくれてありがとう

でもごめんね…やっぱり今現状で私から無一郎くんを拒む事は出来ないかな｣

＿カナヲ｢A…｣

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