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先生に進路変更を告げてから、私の生活は少しずつ変化して行った
天元「あの大学の受験内容としては、基本のデッサンに加えて
その場で出されたお題に対して、時間内にゼロからデザインする制作課題があって…今年の試験では……」
部活の時間は先生との受験対策の時間に変わった
基礎学力の方は、レベルが上がったと言えど
そこまで学力的に問題が生じる程ではなく…
でも念の為、週に一回個別指導の塾に通う事になった
それ以外は大きな変化はなく、バイトも事情を説明した上で無理のない範囲で続けてる
そんな生活になってから早一ヶ月が経とうとしていた頃、唯一 変化がある事と言えば……
A「じゃあ、昨日の試合も無事に勝てたんだ!おめでとう」
無一郎「ありがとう」
部活の時間に 余裕を持ってお喋り出来なくなってしまったからと、無一郎くんはその代わりなのか
今まで以上にお昼休みに会いに来てくれるようになった
そして、それに比例する様に 私と無一郎くんが付き合ってると言う噂も勢いを増して広がってるみたいで…
「ほら、やっぱりあの二人…!」ヒソッ「本当だ…」ヒソヒソ…ッ
A「……ごめんね無一郎くん、迷惑になってない?」
ある日の昼休み、梅ちゃん達が中庭を離れて どこかに行ってしまったタイミングで
近くからそんな声が聞こえて無一郎くんに言う
無一郎「何言ってるの、僕が会いたくて勝手に会いに来てるだけなんだから先輩が謝る事じゃないよ
それに、噂の事気にしてるなら僕は全然気にしてないし…
言ったでしょ?僕は先輩の事ずっと好きなんだって」
A「…っ/// で…でも…」
無一郎「寧ろ本当になったらいいと思ってるくらいなんだけどな〜?」チラッ
A「そ…それは…///」
無一郎くんはつんっと唇を尖らせて私を見ながら、小首を傾げてみせる
無一郎「…ねぇ先輩、じゃあ試しにでもいいから…僕と付き合ってみない?」
A「え…」
無一郎「先輩が僕に飽きたら、いつ辞めてもいい…
先輩の傍に居られる…確かな肩書きが欲しいんだ
先輩を独占出来る理由が……………駄目、かな?」
A「…無一郎くん……」
さっきまでの愛らしい仕草とは違い、少し控え目に微笑んで私に言う無一郎くん
無一郎「まぁ、駄目って言っても変わらず諦める気は無いんだけどね」ニコッ
A「…!……それ、私に拒否権無いって事?」クスッ
無一郎「ふふ、これぐらい強引に行かないと…先輩には届かないからね」
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momoko19960430(プロフ) - レモネードさん» 電話はお察しの通り無一郎くんでしたね!二年連続で、宇髄先生と過ごしていた学園祭も、今年は初めて先生以外と過ごす学園祭になるのでしょうか…次章が、最後の学園祭の後編となります! (2021年9月7日 23時) (レス) id: 97219a3715 (このIDを非表示/違反報告)
レモネード - 童磨もまだ諦めていなかったんだね。しかし、童磨もめげないねぇ……。電話の相手は無一郎くんかな?夢主ちゃんは劇を見に行くのかなぁ。最後の文化祭、何かが起こるのか……。 (2021年9月7日 15時) (レス) id: 029fc8293f (このIDを非表示/違反報告)
momoko19960430(プロフ) - レモネードさん» 学園祭初日が始まりました!無一郎くんとの合流の前に、まさかの童磨登場…何やら口説かれている(?)ようですが…大丈夫でしょうか(^^; 今回の学園祭も何やらアクションが起きるのでしょうか… (2021年9月6日 23時) (レス) id: 97219a3715 (このIDを非表示/違反報告)
レモネード - 夏祭りでのキスをしている所をまさか見られていたとは……。さすがに宇髄先生も気が気じゃないよね……。残りわずかな高校生活、文化祭ではコスプレ喫茶をするみたいだけど、まさか今年は無一郎くんと回るとはねぇ…。 (2021年9月6日 1時) (レス) id: 029fc8293f (このIDを非表示/違反報告)
momoko19960430(プロフ) - レモネードさん» 無一郎くんの止まらないアプローチ。けど、心の中は複雑な様ですね…。そして、無一郎くんの思惑通りキスを目撃してしまった宇髄先生…心の中は穏やかじゃないでしょうが…折角 また夢主を追いかけようとしたのに、途端にこれでは…この先どうなるんでしょうか (2021年9月4日 23時) (レス) id: 97219a3715 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:P | 作成日時:2021年8月19日 9時