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#525 ページ25

無一郎side

先輩の声がゆっくりと小さくなる…

まるで自分の弱さや情けなさを噛み締める様に見えた

無一郎「先輩、こっち向いて?」クイッ

そんな先輩の頬を両手で包み込み視線をこちらに向けると、先輩の大きくて潤んだ瞳が僕を映した


出逢った時から、先輩はこうやって その綺麗な瞳に僕を映してくれていたっけ…
先輩の真っ直ぐで純粋で…なんの偽りもないその瞳で見守ってくれてたから、僕はここまで来れた

今度は…僕が先輩の背中を押せる番だね……

無一郎「先輩のお陰で今が充実してる人間は、先輩が思ってるよりも沢山居るよ

少なくとも、ここに一人いる…

先輩もよく知ってると思うけど…僕は先輩に出会うまで、高校なんて行っても行かなくても一緒だと思ってた

寧ろ行っても無駄だ…なんて、あの頃は本気で考えてた

けど、先輩と出逢ったあの日…
進学に興味も持たず、必死に手を差し伸べてくれようとする先輩に目もくれず
素っ気ない態度をとる僕を諦めずに導こうとしてくれた先輩に惹かれた

それからは、高校生活を楽しんでる先輩を見るたびに どんどん興味が湧いて…
いつしか自然とここへの入学を考えてた」

あの日、先輩が僕と向き合う事を諦めないでいてくれたから…だから……

無一郎「僕、先輩のお陰で今凄く楽しいよ…!

兄さんやクラスのメンバー…炭治郎達と過ごす時間が凄く好きだ

将棋の世界に閉じこもってるだけじゃ味わえなかった日常を僕にくれた

だから先輩はもっと胸張っていてよ…

僕や…先輩に救われた人の為にも、ね?」

A「……私に…救われた人の為……」

無一郎「世の中には綺麗事が溢れてる…欲にまみれた嘘や上辺…

そんな大人達を沢山見てきた僕の、歪んだ価値観や閉じこもっていた世界から…先輩は僕を救い出してくれた

先輩の言葉や想いは、そうやって人の心を動かせる大きな才能だよ…まだまだこの先きっと、先輩のその言葉を待ってる人達が沢山いるはずだよ

だから先輩は、先輩が思い描く未来をその足で作って行って欲しい

その先に大きな試練があっても、きっと先輩なら乗り越えられる
もし一人じゃ乗り越えられない壁も、僕や…周りの人間が必ず力になって一緒に越えてみせるから

先輩は…もっと先輩自身と、先輩が今まで培ってきた経験と 周りとの絆を…信じてよ」

僕は先輩の背中を押すよ…
それが、好きな人と離れ離れになる道だとしても


悔しいけど…きっと、僕もあの人もやり方が違うだけで…想いは同じなんだろう

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設定タグ:鬼滅の刃 , キメツ学園 , 宇髄天元   
作品ジャンル:恋愛
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momoko19960430(プロフ) - レモネードさん» 電話はお察しの通り無一郎くんでしたね!二年連続で、宇髄先生と過ごしていた学園祭も、今年は初めて先生以外と過ごす学園祭になるのでしょうか…次章が、最後の学園祭の後編となります! (2021年9月7日 23時) (レス) id: 97219a3715 (このIDを非表示/違反報告)
レモネード - 童磨もまだ諦めていなかったんだね。しかし、童磨もめげないねぇ……。電話の相手は無一郎くんかな?夢主ちゃんは劇を見に行くのかなぁ。最後の文化祭、何かが起こるのか……。 (2021年9月7日 15時) (レス) id: 029fc8293f (このIDを非表示/違反報告)
momoko19960430(プロフ) - レモネードさん» 学園祭初日が始まりました!無一郎くんとの合流の前に、まさかの童磨登場…何やら口説かれている(?)ようですが…大丈夫でしょうか(^^; 今回の学園祭も何やらアクションが起きるのでしょうか… (2021年9月6日 23時) (レス) id: 97219a3715 (このIDを非表示/違反報告)
レモネード - 夏祭りでのキスをしている所をまさか見られていたとは……。さすがに宇髄先生も気が気じゃないよね……。残りわずかな高校生活、文化祭ではコスプレ喫茶をするみたいだけど、まさか今年は無一郎くんと回るとはねぇ…。 (2021年9月6日 1時) (レス) id: 029fc8293f (このIDを非表示/違反報告)
momoko19960430(プロフ) - レモネードさん» 無一郎くんの止まらないアプローチ。けど、心の中は複雑な様ですね…。そして、無一郎くんの思惑通りキスを目撃してしまった宇髄先生…心の中は穏やかじゃないでしょうが…折角 また夢主を追いかけようとしたのに、途端にこれでは…この先どうなるんでしょうか (2021年9月4日 23時) (レス) id: 97219a3715 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:P | 作成日時:2021年8月19日 9時

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